前編に引き続き、東京山手メディカルセンターの長谷川看護部長へのインタビューをお届けいたします。
何人ぐらいの看護補助者がいますか。
長谷川:今は、25人から30人ほどだと思います。
こちらの病院での看護補助者の役割を教えてください。
長谷川:ベッドメイキング、メッセンジャー業務、洗い物、物品の調達などが多いです。
病棟によっては、ケアにスタッフと一緒に入ってもらうなどしています。
研修会も行っており、前回は技術だけでなく、改善点などのディスカッションをしました。
気分転換していることはありますか。
長谷川:気の置けない人たちと会って、色々なことを話して、認識の排泄物を出します。そしてまた頑張ろうと思います。
あと、福山雅治が好きなので、福山雅治のイベントに参加することです。
常に前を向いていると感じたのですが、悩みを悩みとせずに進んできましたか。
長谷川:講義での表現の仕方や人とのやりとりなどを介して、こうすればよかったと常に悩み、考えています。
この前、副部長と一緒にいる時に悩んでいたのですが、「その内省するところがすごいですよね」と言われて自分自身が内省していたのだと気づきました。
そして、「過去と他人は変えられない」「自分と未来は変えられる」と研修で聞いて、「もう自分でお尻拭くしかないから、明日潔くここの部分謝ろう」と決心していたりします。
3Kを教えてください。
長谷川:必ず看護の3Kは、「きつい・汚い・危険」だけでなく、「希望・感動・絆」この3つが看護の3Kだと実感できるはずです。
ぜひ皆さん、看護を楽しんで、自分の人生を豊かにするような職業として、取り組んでいってほしいと思います。
30年以上続けてきて、最初の動機は曖昧でしたが、この道を選んで良かったなと思います。
ぜひ、皆さんにも頑張ってほしいと思います。
看護学生や新人看護師、これから看護を目指す方に向けて一言メッセージをお願いします。
長谷川:現代の医療には限界がありますが、看護には限界がないと、私は思っています。
看護に限界があるとすれば、看護をする自分たちの中にあると思います。
ぜひ、自分の看護の限界を自分で低く設定しないで、「看護でこんなことできないか?」「この方をどうにかできないか?」「この方の生活をどんなふうにしたら、より豊かになるか?」というように、追い求めて看護の限界を深めていく人になってほしいと思います。
JCHO東京山手メディカルセンターは、新宿新都心の近くに位置しながら、とても緑が多い環境にあります。
「新人にはとても過保護なのです」という長谷川看護部長、包み込むような優しい笑顔がとても印象的でした。
そして素敵な言葉をたくさん教えてくださいました。
長谷川看護部長の仰る看護の3Kは、「きつい・汚い・危険」ではありません。
「希望・感動・絆」です。とても素敵な言葉ではないでしょうか。
この3Kを日々実感しながら看護に取り組まれていらっしゃいます。
ご自身の経験や看護学校で教員をされた経験をもとに、新卒や既卒者の教育体制やサポート体制を充実させることに尽力され、その結果、今年は離職者がいなかったということに大変驚きました。
長谷川看護部長、この度は素敵なお話をどうもありがとうございました。
シンカナース株式会社 代表取締役社長
看護師として勤務していた病院において、人材不足から十分な医療が提供出来なかった原体験を踏まえ「医療の人材不足を解決する」をミッションに、2006年に起業。 現在、病院に対しコンサルティングおよび教育を通じた外国人看護助手派遣事業を展開。25カ国以上の外国人看護助手を育成し、病院へ派遣することで、ミッションを遂行している。 東京都立公衆衛生看護専門学校 看護師 東洋大学 文学部 国文学科 学士 明治大学大学院 グローバルビジネス研究科 経営管理修士(MBA) 日本大学大学院 総合社会情報研究科 総合社会文化博士(Ph.D.) ニュージーランド留学 帝京大学医学部附属病院 東十条病院 三井住友銀行 元東京医科歯科大学非常勤講師 元同志社大学嘱託講師 元日本看護連盟幹事 元東京都看護連盟幹事 日本看護連盟政治アカデミー1期生 シンカナース株式会社/代表取締役社長 著書 『わたしの仕事シリーズ2 看護師』新水社 『医師の労働時間は 看護業務の「分業化」で削減する』幻冬舎 『外国人看護助手テキストブック』幻冬舎