No.117 病院長 四津良平様(原宿リハビリテーション病院)後編

No.117 病院長 四津良平様(原宿リハビリテーション病院)後編

  • 2018年4月23日
  • 病院長 インタビュー
No.117 病院長 四津良平様(原宿リハビリテーション病院)後編
No.117 病院長 四津良平様(原宿リハビリテーション病院)後編

前編に続き、後編では、原宿リハビリテーション病院について、看護師へのメッセージなどを語っていただきました。

チーム医療、チームメンバー

 

この病院の強みはなんですか。

 

四津:患者さんに優しく、患者さんがして欲しいことを実施する、患者さん第一主義のところです。

いうなれば、プロフェッショナルですね。

医師だけでなく、看護師、リハビリ、医療連携、管理栄養士などコメディカル含め全ての職員に求めています。

細かい事を考えられる職員であってほしいと思います。

相手の患者さんが今、何を思っているかを考えられる、考えが自分で出てくるような職員あるよう伝え続けているということが強みではないでしょうか。

 

 

リハビリテーションにおけるチームワークとは何でしょうか。

 

四津:医師個人ができることには限りがあります。

医師という職種だけではリハビリは実施できません。

そこには看護師、医療連携、PT、OT、ST、管理栄養士など全ての職員がリハビリを理解し、どうすれば患者さんをサポート出来るかを考える必要があります。

 

 

管理栄養士であれば、飲み込みが困難な患者さんに、少しゼリー状のものもプラスするという発想も必要になりますね。

そうした個々のプロフェッショナルが集合した上でのチームワークの集結により、患者さんがベストなリハビリを実施するということが大切で真のチームワークだと思います。

時には精神科の先生のサポートも必要になります。

 

 

プロフェッショナルを目指す

 

看護師に進化して欲しいことは何でしょうか。

 

四津:看護師さんという職業は、大変なお仕事ですね。

今は昔と違い、精神的な看護だけではなく、心不全の専門看護師や、呼吸管理の専門看護師などプロフェッショナルな感覚を持ち、自分はこれを担当したら誰にも負けないという、プロ意識を持つことが大切ではないでしょうか。

そのような看護師が求められ時代になっています。

 

一律に同じ仕事をして、皆が同様に看護業務を実施するという看護の時代ではないと思います。

看護といっても細分化されてきていますよね。

細分化された中で、自分がこれをやりたいと思ったら、徹底して実施し、社会は待遇面その他においても、それを認めるような職種にしていかなければならないと思っています。

 

ありがたいお言葉です。

 

 

リハビリがブリッジに

 

リハビリや回復期が目指す方向はどのようになっていくでしょうか。

 

四津:回復期、地域包括医療などの取り組みが活性化することにより、施設と地域の連携がより進んで行くことを願っています。

我々は、回復期ですので、急性期から在宅へ移行する前段階の関わりになります。

ここを退院すると、在宅医療で訪問医療や介護になり、幸せに天寿を迎えることが出来て良かったと思っていただけることを望んでいます。

 

急性期と在宅の重要な橋渡しになるのがリハビリテーション病院になりますね。

 

四津:回復期リハビリテーションに関しましては、医師も、一般の方もその理解をされている方はまだ少ないのが現状であります。

急性期で手術をしてから、決まった期日以内に回復期に送ってもらえないと、そのリハビリを利用をすることができなくがなくなってしまうのです(保険が使えない)。

制度をうまく活用するためには、急性期の医師に制度を正しく理解してもらうことが必要です。

 

 

今年は、診療報酬の改定年でもありますし、制度変更を常にアップデートすることは臨床医には大変ですね。

 

四津:医療連携の部署に、新たな制度との架け橋になり、医師・患者様のサポートをしてもらう必要がありますね。

急性期で手術をしている臨床医からすると、術後、このリハビリが良いですよ、この施設がいいですよという所まで、なかなか目が行き届きません。

ソーシャルワーカーなどチームで連携を取る必要性がこうしたところにも出てくるわけです。

また、ソーシャルワーカーへの連携を取るためにも看護師さんが退院状況を繋ぐことで、急性期から回復期そして在宅への流れがより円滑に進むように思います。

 

医師は、治療に専念していただく、看護師がソーシャルワーカーや外部連携に繋ぐ、またその先に繋がりが出来るという上では、看護師の今後の活躍や役割は重要になりますね。

 

 

誰と働くか

 

今回、院長にお話を伺えたことは、看護師の職場選びに進化をもたらすきっかけになると実感いたしました。今後、看護師が条件面で職場を選ぶのではなく、誰と働くか、どのような経営者の価値観に共感するかということで職場を選んでもらいたいと弊社では考えています。

 

四津:条件面や病院のプロフィールだけにとらわれないということですね。

これは看護業界だけではありませんね。

多くの人は、どこかの会社や施設に就職します。

その会社が給料面など条件面だけではなく「あの人がいるから一緒に働きたい」ということと同じですね。

病院であれば、その病院の原点が何か?ということですね。

 

先生のように、心臓外科医として実績をお持ちの方が、患者さん第一主義で、術後のQOLの向上や、リハビリを通じた精神的サポートもお考えだということは、看護師には中々知る余地がありませんでした。こうした面を伝え、看護師の病院選択に活かしてもらいたいと考えております。

 

 

看護師に向けてメッセージをいただけますでしょうか。

 

四津:看護師を職業として選ぶということは、素晴らしく、人と人を繋ぐ方々です。

また、患者さんを通して、学ぶことも多い職業です。

自分のキャリアを看護師という仕事を通じ、大きくすることは、いいことだと思います。頑張ってください。

 

 

シンカナース編集長インタビュー後記

 

心臓外科医として、リハビリテーション病院の院長として、常に患者さん第一に、真摯に医療に向き合われていらっしゃる四津先生。

心臓をこよなく愛され、そして人を大切にされていらっしゃることが伝わってまいりました。

心臓外科の医師でありながら、術後ケア、心のケアを非常に重視されていらっしゃる。

だからこそ、リハビリテーションへ繋がるということに、感動いたしました。

今まで、シンカナースでは看護部長へのインタビューを中心としていました。

それは「何処で働くか」という意思決定において、今まで見過ごされてきていたであろう「誰と働くか」ということに意識を向けてもらうためでもありました。

今回、初の病院長インタビューを実施させていただいたことで、よりこの理念が間違っていなかったと感じます。

インタビュー後、病院内をご案内いただきましたが、常に患者さんが「先生!」と声をかけていらっしゃり、四津先生も笑顔で対応されている姿に「真のリハビリ」を体感させていただきました。

四津先生、この度は、快くインタビューをお受けくださり、誠にありがとうございました。

 

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病院紹介

四津院長インタビュー前編

四津院長インタビュー後編

 

Interview team

中 友美
A-LINE株式会社 代表取締役社長 シンカナース編集長
東洋大学文学部国文学科 明治大学大学院グローバルビジネス研究科 経営管理修士(MBA) 日本大学大学院総合社会情報研究科 総合社会文化博士(Ph.D.) ニュージーランド留学 帝京大学医学部附属病院 東十条病院 三井住友銀行 A-LINE株式会社/代表取締役社長 東京医科歯科大学非常勤講師 同志社女子大学嘱託講師 著書『わたしの仕事シリーズ2 看護師』新水社