統合失調症の症状には幻聴や妄想などがあります。
幻聴の内容は、大抵嫌な内容であることが多いようです。
「死ね」「逮捕する」「黙れ」「刺せ」など。。。
なんでこんな嫌な言葉ばかり聞こえてしまうのだろうかと常々、気になります。
「今日も良くやったっ!」、「お前なら出来る!」、「明日はもっといいことがあるぞ」、「かっこいいー」など勇気や希望を与えてくれる幻聴ばかりだったら、どんなに気分が良くなるものか。
この音や言語について、私たちは、自由に聞くことができて自由に使うことが出来ているからこそ、嫌な言葉だったり、気分が良くなる言葉だったりという概念が発生しているのではないでしょうか。
さて、聴覚障害のある人が統合失調症になっても幻聴は出現しないのではないかという一つの素朴な疑問が立ち上がる。
聴覚障害の人に幻聴なんか聞こえる訳ないでしょ。
と思いがちなのですが、実は、幻聴は有るようです。
先天性の聴覚障害の人で言語習得がなされていなければ、おそらく、雑音的な幻聴聞こえるのではないでしょうか。
後天性の聴覚障害の人ですと、言語習得後であれば先ほど言った通り、嫌な言葉ばかりが聞こえて、周囲の人のリアルな言葉は聞こえないのですから、その辛さは想像を絶するものになるのではないでしょうか。
これらのことから、幻聴は感覚器ではなく中枢神経系の障害で起きているということが言えますね。
では、全盲の人にも幻視はあるのかという次の素朴な疑問が立ち上がる。
これについては、また別の機会にでも。。。
幻覚
「幻覚」と「幻聴」がごちゃ混ぜにならないようにおさらいをしておきましょう。
「幻覚」とは、実際には存在しない感覚を感じることの総称。
幻覚には、「幻聴」「幻視」「幻臭」「幻味」「体感幻覚」の5つがあります。
・幻聴…実際には存在しない音が聞こえる
・幻視…実際には存在しないものが見える(幽霊も入るのかなぁー((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル)
・幻臭…実際には存在しない匂いを感じる
・幻味…実際には存在しない味覚を感じる
・体感幻覚…実際には触られていないのに触られている感じがする(虫がはっている感触など)