看護計画って一体誰のもの
看護計画は看護師が患者を看て行くための計画書と位置付けることができます。
看護計画は、看護師のものでしょうか。
それとも患者のものでしょうか。
患者のために看護師が使うものでしょうか。
どれも正解としていいでしょう。
多くの方は、これに同意して頂けるのではないでしょうか。
では、実際のところ患者に看護計画を開示したり共有したりしている方は、そう多くはないのが現状ではないでしょうか。
私が入院した時は、いいところ診療計画位しか渡されなかったと記憶しています。
患者にとって看護とは何だ?と疑問に持たれて当然です。
そこで提案したいのが「患者参加型看護計画」。
患者参加型看護計画
看護師は、患者から「患者が今、困っていること」「今後どうしていきたいのか」「不安に感じていること」「苦痛に感じていること」様々な情報を取る機会が多くあります。
それに対して看護計画を立案して実行していると思います。
その看護計画を患者と一緒に考えて看護目標達成に向けて一緒に協力してやって行くという方法が患者参加型看護計画なのです。
1)問題点をベッドサイドで患者と共有
2)看護目標と看護計画を患者と一緒に検討し共有
3)看護計画の評価を患者と一緒にして共有
患者も一緒に考えた看護目標ですから、当然協力しやすくなります。評価を患者と一緒にするわけですから、達成の喜びは大きくなりますし患者満足度も上がります。
看護計画に患者が積極的に参加するので、治療効果も上がることが期待されます。患者が治療に協力的になると与薬時の確認を一緒にしたり、転倒防止のための工夫をしたりできますから安全性も向上します。
気分スケール
気分障害の患者で易怒性が高く職員や他の患者とトラブルが多い方と気分のスケールを一緒に作ってみたことがあります。気分が下がっている時から絶好調に高くなった時まで14段階で表現。
1が最も低く7が平常心で14が最も高い。
気分の段階によっていつも行なっている行動や感じ方の違いとその時の対処法をポケットサイズの表にまとめました。
ほぼ患者主導でした。
私が行なったのは、表を表計算ソフトで見やすく作成しプリントアウトした。
ほぼそれだけでした。
気分スケールを作成したら何が起こったか。
あんなにトラブルばかり起こしてた方がトラブルが減り退院することができたのです。
対処方法は、自分で考案するから実行しやすい方法で確実に実施されるのです。
悩んだ末に的外れな看護計画を立案するくらいなら、患者と一緒に考えればその個別性を盛り込んだ患者満足度の高い看護計画ができるはずです。
まずは「看護計画を患者と一緒に考えることができる」という看護目標を立てみてはいかがでしょうか。。。