子ども予防接種週間
3月1日(水)〜3月7日(火)の1週間は”子ども予防接種週間”です。
4月の入園・入学シーズンを前に、保護者に予防接種の関心を高める必要があることから、各都道府県の医師会が広報・啓発活動を行っています。
平日に行っていることが多い予防接種を、土日にも接種できる機会を作って、仕事等で接種が受けにくい状況を改善し、接種もれを見直し、接種率向上が期待できるとされています。
増える「定期接種」
子どもたちが受ける予防接種の数は一昔前に比べて増加しています。
任意接種だったものが定期接種になり、経済的負担が少なくなったことはうれしいですね。
私が行政保健師をしていた2年前と比べるだけでも定期接種のものが増えています。
今やスケジュールを把握するだけでも大変ですし、子どもの体調不良等でスケジュール通りに接種を進めるのも大変です。
スマホの普及によって、予防接種スケジュールを管理できるアプリ等を活用しているお母さんたちも多くいます。
生後2ヶ月から始まり、多いと定期接種・任意接種含めて1回に5種類もの予防接種を受けることもあります。
我が子のためと思いながらもちょっとかわいそうな気持ちにもなるのが親心ではないでしょうか。
集団接種から個別接種へ
これまで集団接種が多かった予防接種は徐々に個別接種へと移行し、ついにBCGも多くの自治体で個別接種となりつつあります。
子どもの体調や保護者のスケジュールに合わせて予防接種を受けられること、かかりつけ医と相談しながら進めていけること、といったメリットがあります。
一方で、その分親がしっかりと管理していかなければなりません。
小児科で勤務する看護師、行政で母子保健を担当する保健師・助産師の方は、保護者から予防接種の相談を受けることも多いのではないでしょうか。
予防接種を受ける?受けない?
最近は「ワクチンを受けさせない」という考えの保護者もいて、母子手帳の予防接種欄が空白なケースも見受けられるようになりました。
接種を受けることでのリスク、受けなかったことでのリスク、総合的に判断されてのことだと思います。
「受けない」ことを選択したことを否定することはしませんし、強制的に接種を勧めることはしません。
一緒に勤務していた小児科医は「後悔したくなければ受けなさいと伝えている」と話していました。
また、最近は「予防接種を受けない」という考えが変わって、「予防接種を受けたい」と相談にくる保護者もいます。
定期接種の期間を過ぎているため自費での接種となってしまいますが、接種することを歓迎し、時期を過ぎてもスケジュールを作成して接種できるよう、各関係機関に働きかけて環境を整えていくことが看護職の役割だと感じました。
何よりも子どもたちに不利益が生じないように、働きかけていくことが大切ですね。