No.36 ケリー・ヤン様 (Farrer Park Hospital/ファラーパーク病院) 前編「医者ではなく看護師を選んで」

インタビュー

今回はファラーパーク病院のケリー・ヤン看護部長にインタビューさせて頂きました。
看護部長として外国人ナースの管理も手掛けるヤン管理部長の手腕に迫ります。

医者ではなく看護師を選んで

看護師を選んだきっかけを教えていただけますか。

ケリー: 家族に医療関係者が多くいたことが、医療に興味を持った一番大きい要因だと思います。

最初は医者になりたいと思って、医学校に通いましたが6ヶ月経った時に看護師になろうと決めました。

というのも、看護師に求められる特性が私に合っていると思ったからです。

途中で看護師になる道を選びましたが後悔はしていません。

現在看護師としてチームを率いていますし、沢山のことをできていますから。

看護師になられてからはどのようにキャリアを積まれたのでしょうか。

ケリー:シンガポールの看護学校を卒業してから、まず公立病院に勤めました。

その後一旦学校に戻り、ICUに特化したコースで勉強をしました。

そこを卒業した後は、循環器や小児科、外科など様々な部署のICUで経験を積みました。

そしてご縁があって、公立病院の新設をする事業チームに加わり3年間働きました。

それが終わると私立病院に移って看護師として働き、また病院の新設事業がありましたのでそちらで働いて。

その後に、このファラーパーク病院に来て部長職に就きました。

とても前向きで新しいものにも躊躇しないで参加されていますが、そのエネルギーはどこから来ているのでしょうか。

ケリー:私が元々快活な性格、気質であることが大きいと思います。

あとは15年間ICUで働いていた時の経験も関係しているかもしれません。

ICUでは、これはもう危ないかもしれない、と思うくらいの重体の患者さんが徐々に快復していく過程を見ることができます。

その時、私たち看護師の仕事がその人を救うことに寄与した、と看護師の仕事の価値ややり甲斐を感じられました。

その確信が力になっていると思います。

シンガポールの管理職

シンガポールでは、スタッフナースから部長になる時に何か資格は必要ですか。

どのようなお仕事をされていらっしゃいますか。

ケリー:特に資格はないですがリーダーになる能力は必要だと思います。

特に私立病院の部長職に関して言えば、病院や看護部としての方針の意思決定にも携わります。

同時にスタッフナースと患者さんの近くにも行き、看護師の仕事にも目を配る必要があります。

管理者として働く上で難しさを感じることはありますか。

ケリー:まず、一番難しいのは看護師が良い看護を提供できるようにすることです。

なぜなら、当院の看護師の中にはフィリピンや中国から来ている人がいて、その他の国内で教育を受けた人は異なる教育を受けて来ているからです。

異なった生活背景を持つスタッフ達を纏めるために取り組んでいらっしゃることは何かございますか。

ケリー:それぞれの文化や教育など持っている背景が違いますので、纏めるのは確かに難しいです。

私たちは、まずその新しく来た看護師たちがシンガポールに馴染めるようにお手伝いをします。

部屋を探したりするわけではありませんが、すでにシンガポールに来て働いている外国人看護師のグループと引き合わせて仲間に入れて貰うという活動です。

後編へ続く

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