今回は東京天使病院の別役先生に、
医学生時代のお話から循環器内科の魅力、病院の特徴などインタビューさせて頂きました。
医学生時代のテニス、そして結婚
中:本日は東京天使病院、別役院長にお話を伺いします。
よろしくお願いいたします。
別役:よろしくお願いします。
中:最初に、医師を目指した動機をお聞かせください。
別役: 子供の頃から「人のためになる仕事をしたい」という思いがありました。
成長とともにそれが医師を目指すという具体的な希望になっていきました。
両親が医者でしたので、その影響が大きいと思います。
中:先生のご専門は循環器内科ですが、ご両親もそうでしたか。
別役:いえ、両親は消化器内科でした。
私は、内科医でありながらある程度侵襲的な治療も手がける循環器内科に興味をもち、その道へ進みました。
中:ご出身が北海道で大学は北大に進学されたと伺いました。
学生生活はどのように過ごされましたか。
別役:学生時代はテニスばかりでした。
当時はそんなに勉強しなくても、落第しない程度に努力していれば何とかなりましたので。
妻と知り合ったのも、テニスの部活動でのことです。
中:奥様も医師でいらっしゃるのですね。
別役:はい。
妻とは学生時代から付き合い始め、28歳で結婚しました。
その後、妻が東京転勤になり、私もついていくようなかたちで上京しました。
東京で職探し中に当院の理事長からお声がけいただき、勤め始めました。
循環器内科の魅力
中:少し話が戻りますが、先生のご専門の循環器内科にはどのような魅力がありますか。
別役:やはり急性期症状で苦しんでいる患者さんを、すぐに治して差し上げられることです。
心筋虚血で胸痛を訴える患者さんをカテーテルで治したり、夜間に急性心不全で肺水腫をきたし、
苦しんでいる患者さんを薬剤等で楽にしてあげられたりといったことは、循環器の醍醐味です。
現在も当院で循環器外来を担当しています。
ただし病院としては高齢の方を対象とした一般内科的な治療を主に行っています。
中:貴院ではCPAP外来を開設されるなど、睡眠時無呼吸症候群(SAS)にも力を入れているようですね。
それも高齢者が多いという貴院の患者特性と関連があるのでしょうか。
別役:CPAP外来はむしろ私の専門の循環器と密接な関係があります。
循環器疾患は意外にSASの合併が多く、SASを合併すると循環器疾患がさらに悪化するという悪循環が
近年わかってきました。
私も北海道にいた当時から、循環器内科医でありながらSASの診療を手がけていました。
東京に越してきた時、こちらの病院がSASにとても力を入れていることを知り興味を持ったことも
当院で働く決断をした理由の一つです。
病院長への転身
中:こちらでは初めから院長に就任なさったのでしょうか。
別役:初めに5カ月ほど非常勤で勤め、その後院長に就きました。
中:5カ月という限られた期間で病院全体を把握するのは大変だったのではないでしょうか。
別役:私の上に経営者として理事長がいますので、
当初は目の前のことをこなしているだけで何とか回っていきました。
規模がそれほど大きくないという点でも助かりました。
充実のリハビリテーション医療
中:貴院の規模や特徴を教えてください。
別役:地域密着型の病院で、このエリアに住んでいる人たちを大切にすることを基本に運営しています。
疾患を治療するだけでなく、その後のフォローもしっかり続けるよう心がけております。
規模としてはベッドが 122 床で、10対1の一般病棟のほか、
回復期ケア病棟、地域包括ケア病棟という三つの病棟があります。
最近は訪問看護、訪問リハ、訪問診療も開始しました。
退院後も状態が不安定な患者さんは訪問看護スタッフがこまめに確認に訪れ、
何かあればまた当院で治療するなど、
患者さんの状態や生活背景ごとに最も適した医療を提供できるよう心がけております。
リハビリにもかなり力を入れており、リハビリスタッフは50名近くに上ります。
実際、高度急性期病院で手術後、自宅退院が困難な患者さんや、
脳血管疾患でリハビリが必要な患者さんが多く転院されてきます。
そういった患者さんは当院で十分リハビリをされ、
自宅で安全に生活できる状態になってから退院されていきます。
中:リハスタッフが約50名とは素晴らしいですね。
亜急性期や回復期の入院治療に加え訪問看護もされてらっしゃるということは、
本当に地域に密着し、住民から頼りにされているのでしょうね。
別役:地域の人たちをしっかり責任を持ってみていき、
地域の人から頼りになる組織であるとご評価頂くことを目標にしております。
後編に続く