パルスオキシメーター徹底検証〜最も優れた機種はこれだ!〜前編では「プローブ」、「視認性」、「操作性」、「測定時間」について検証をしていきました。
後編では、「重さ」、「機能・外装」を検証し「総合評価」をしていきたいと思います。
重さ
■ PULSOX-Lite(コニカミノルタ)・・・42g
※電池(単4形アルカリ1本)含む。ストラップ含まず。
■ PULSOX-1(コニカミノルタ)・・・49g
※電池(単4形アルカリ1本)含む。ストラップ含まず。
■ パルスワンⅢ PMP-125(パシフィックメディコ)・・・57g
※電池(単4形アルカリ2本)含む。
■ LUKLA2800mac(ユビックス)105g
※電池(単4形アルカリ2本)含む。
■ パルキシープラスEC100D(エクセルプラン)・・・35g
※電池(単4形アルカリ2本)含まず。
LUKLAのみ大型でしたが、その他は50g前後です。
電池1本で動くのはPULSOXシリーズでした。
電池の種類は手に入りやすく、交換も簡単な単4形が主流なようで交換にドライバーは必要ではありませんでした。
忙しい現場には嬉しい配慮です。
機能・外装
さて、最後に機能・外装です。
今回は性能に差のあるものを用意しましたのでその違いに迫ります。
■ PULSOX-Lite(コニカミノルタ)
- ディスプレイ表示
酸素飽和度、脈拍数、脈波レベルメータ(8段階)、電池警告、ホールドインジケータ(HOLD表示)、各種警告メッセージ - ホールド機能(1分)
- バックライト
- 電池1本で55時間。
- アクセサリ:ハンドストラップ
病院ではなく、自宅や在宅医療、施設での使用を想定されて作られたモデルということもあり必要最低限の機能が備わっています。
明るいビタミンカラー(ピンク、イエロー、グリーン)のものが用意されています。
■ PULSOX-1(コニカミノルタ)
- ディスプレイ表示
酸素飽和度、脈拍数、脈波レベルメータ(8段階)、電池警告、ホールドインジケータ(HOLD表示)、各種警告メッセージ - ホールド機能(1分)
- バックライト
- 電池1本で55時間
- アクセサリ:ネックストラップ
PULSOX-Liteの姉妹品で病棟向けのものです。
こちらも必要最低限の機能がコンパクトにまとめられている印象です。
医療現場にあっても違和感のないホワイトカラーです。
■ パルスワンⅢ PMP-125(パシフィックメディコ)
- ディスプレイ表示
酸素飽和度、脈拍数、脈波形、脈拍検出マーク、脈拍検出強度バー - ホールド
- アラーム(点滅)
- 電池2本で35時間
- アクセサリ:ネックストラップ、収納ポーチ
在宅と病棟、両方での使用を想定して作られています。
医療機器としては珍しいブルーの外装で、画面もカラー表示です。
目立つので在宅に向いているかもしれません。
■ LUKLA2800mac(ユビックス)
- ディスプレイ表示
アラームON/OFF、脈拍数、脈拍、潅流指標(PI)、酸素飽和度、SpO2値(アラーム上限)、SpO2値(アラーム下限)、時計 - メモリー(30時間~450時間、間隔は2秒・6秒・30秒から選べる)
- パルス同期音
- アラーム(音)
- バックライト
- バッテリー
macタイプのみAC電源にも対応。
乾電池使用時120時間駆動 - アクセサリ:ストラップ、フィンガークリッププローブ、シリコンケース(別売)等
主に医療現場での連続使用を想定して作られた高機能のもので、メモリーをPCに移して解析もできるようです。
色が4種類(ピンク、イエロー、ブルー、シルバー)ありますが、それぞれで性能が少しずつ異なります。
また、持ち歩く事を想定したアクセサリも用意されています。
■ パルキシープラスEC100D(エクセルプラン)
- ディスプレイ表示
酸素飽和度、脈拍数、脈波形(2モード) - アクセサリ:ネックストラップ、シリコンカバー(衝撃吸収)、インナーアジャスター
ディスプレイに表示されるものは必要最低限のものですが、見やすいレイアウトになっています。
手から滑り落ちてしまうこともあるパルスオキシメーターですが、カバーがつけられる点が他の小型のものとは異なります。
カラーは落ち着いたホワイトベースで3種類用意されています。
総合評価
看護師4名にそれぞれ5点満点で、どのくらい気に入ったか点数をつけて貰い、その点数を合計しました。
■ PULSOX-Lite(コニカミノルタ)・・・ 15点
■ PULSOX-1(コニカミノルタ)・・・ 5点
■ パルスワンⅢ PMP-125(パシフィックメディコ)・・・ 11点
■ LUKLA2800mac(ユビックス)・・・ 12点
■ パルキシープラスEC100D(エクセルプラン)・・・ 16点
結果は上記のようになりました。
参加された看護師からは以下のような期待や課題が寄せられました。
・これほど色々な種類の機種があることは知らなかった
・現在職場で使用している機種に少々不満があったが、今回試してみた機種の中に、今後使用したい物があった
・視認性・軽さ等、今後更に性能が良くなっていくと期待している
・病棟にある物の性能が良くなっているのが分かりうれしかった
・体動によって断線したり、肌トラブルが起きたりするケースがあるので耐久性と肌に優しいものの開発に期待したい
今回の検証について
今回は機能の異なるものを検証しましたので、この結果は優劣をつけるものはありません。
これだけ沢山の種類があることをご存知ない方も多いと思いますので、病院で新しいものを導入する際、もしくは個人で購入するときに考慮すべき点のヒントになるのではないでしょうか。
それぞれの現場に最適な物を使うことによって、現場に良い影響が出るよう参考にして頂けたら幸いです。
今後も看護師ならではの視点で日々使っている物品を検証して参りたいと思います。