No.100 石川佳子様(自衛隊横須賀病院)後編:「嫌なことでも喜んで」

No.100 石川佳子様(自衛隊横須賀病院)後編:「嫌なことでも喜んで」

  • 2018年3月14日
  • インタビュー
No.100 石川佳子様(自衛隊横須賀病院)後編:「嫌なことでも喜んで」
No.100 石川佳子様(自衛隊横須賀病院)後編:「嫌なことでも喜んで」

前編に引き続き、自衛隊横須賀病院の看護課長、認定看護管理者でもいらっしゃる石川 佳子様のインタビューをお届けします。

自衛隊横須賀病院の特徴

どのような教育背景を持つ方が働かれていますか。

 

石川:当院は准看護師の学校を併設していますので、その卒業生が正看護師になって帰って来ることが時折あります。

でも基本的にはお近くにお住いの看護師経験のある方が中途で来て、長く続けてくれています。

 

みなさん自衛隊の看護学校を出られた方ではないのですね。

 

石川:併設の学校を卒業すると全国に散らばり、衛生員として海上自衛隊の船に乗り、部隊の健康管理をしている事もあります。

自衛隊横須賀病院に戻ってくる方は本当に少ないです。

 

私がこれまで勤めてきた職場は同じ学校を卒業している方が多く、年齢が離れていても、基礎教育が一緒なので、通ずるものがありました。

ですが、当院はそれぞれの背景が全く異なります。

そのため、1つのことに対しても色々な考えや意見が出て来ます。

私がこちらに来て今年で6年、課長としては4年目になりますが、それが今とても嬉しく、楽しいと感じます。

 

その他にこちらの特徴はございますか。

 

石川:自衛隊横須賀病院に勤める人は公務員の扱いになりますし、家庭や育児との両立支援など改善されて来ていますので、ご家庭やお子さんを持つ方でも働きやすい病院だと思います。

 

患者さんは近隣住民の方が多いのでしょうか。

 

石川:全体の3割ほどが近隣にお住いの一般の方です。

この三浦半島地区の他の病院が満床の時や、他院の整形外科の手術が混み合っている場合は紹介されていらっしゃる事があります。

近隣の老人ホームから誤嚥性肺炎で入院されたりする事もあります。

 

防衛省職員という自負

こちらの看護課の理念「使命を自覚し、安全な看護を提供する」について、特に取り組んでらっしゃることはありますか。

 

石川:私たちは教育背景が異なったとしても、防衛省の職員です。

有事の際、自衛官ならば災害派遣などで院外に出ていく機会があるので自覚しやすいですが、外に出ていかない私たちにも同じように、「病院に残って、病院に来られる患者さんたちを守る」という使命を持っています。

そしてそのような時にも安全な看護を提供するために、日頃の看護に一所懸命に取り組み、看護の質を上げる必要があると思っています。

 

こちらに入られる方は背景が異なると仰っていましたが、「使命を自覚し」というところも、抵抗なく受け入れてくれますか。

 

石川:時間はかかると思います。

ですから入職の時に、まず「自衛隊はどういう組織か」を説明しますし、機会あるごとに「自衛官は」「防衛省職員として」という話をし、考えに触れる機会を多く持っています。

それでも次第に受け入れてくれているようです。

 

生き生きと働ける職場を目指して

そうした環境の中、課長になられる際に立てた目標などはありましたか。

 

石川: みんなが生き生きと働ける看護課にしたい、ということでしょうか。

あとは目配り、気配りをしっかりとして患者さんが安心できるような看護が提供でいる看護課にしたいと思っています。

 

それを実現させるためにされていらっしゃることはございますか。

 

石川:そうですね、まず、ラウンドに行ったときには、何かひとつは絶対褒めて帰るぞと思って中に入っています。

そうすると、いつの間にか病棟のスタッフと看護について語っている事があります。

 

あとはスタッフに楽しく働いてもらえるようにスクラブを着られるようにしました。

基本的には白の上下ですが、個人でスクラブを購入した場合は、何色でも着ていいことにしています。

ピンク、グリーンなど、みな思い思いの色を着て働いています。

 

そういう小さくても嬉しいことがあると、病院の雰囲気が明るくなりますね。

 

石川:あと、私は「いつも前向きでいて欲しい」と伝えています。

例えば、急に臨時入院とかがあると大変で勘弁して欲しいと思うかもしれません。

でも、そこで自分が「はい、喜んで」と言うことで相手も気持ちよくなります。

そして自分も「はい、喜んで」と言ったからには、一生懸命やらなければならなくなります。

自分が前向きでいることで、他の人の気持ちも前向きに明るくする事ができるというのは素晴らしいことではないでしょうか。

 

看護補助者との役割分担

こちらの病院では看護補助者の役割はどのようなものでしょうか。

 

石川:一般の病院では、患者さんの移送をしたり、患者さんと関わったりする時間が多いようですが、自衛隊横須賀病院は患者さんに関わることは看護師が可能な限りするようにしています。

メッセンジャー業務や環境整備、シーツ交換を看護補助者にお願いしています。

やはり、看護師だけでは患者さんのケアをするだけで手いっぱいで、例えば床や床頭台の掃除まで手が行き届かない事がありますし、シーツ交換を手伝ってもらうことで時間に余裕ができます。

その時間を患者さんのケアやキュアへの時間に充てる事ができるので、看護の質もあげる事ができていると思います。

 

石川看護課長からのメッセージ

石川:自衛隊横須賀病院の良いところは、みんながとても楽しく働ける環境にあるところです。

病棟に行くと笑顔があふれる病棟で、そういったところで働けるのはとても良いと思います。

自衛隊病院ですので、国家公務員になるということになります。

福祉関係に関してもとても充実しています。

一般の病院と比較してプライベートの時間も充実させる環境にあると思います。

自分の時間を充実させることによって、仕事の時は「看護が楽しくできる」すごく良い環境にあります。

ご近所にお住いの方は、いつでも受験して頂きたいと思います。

どうぞよろしくお願いします。

 

シンカナース編集部 インタビュー後記

辛いこと、苦しいこと、しんどいと思うことは誰でもあります。
そんな時、自分を支えてくれる何かに出会い楽になった経験は誰しも持って居ると思います。
今回のインタビューでは、石川看護課長がどのようにして困難を乗り越えていらしたのか伺うことができました。
色々な情報が簡単に手に入る時代ですが、ご経験から得られた知恵ですのでとても説得力がありました。
「やるなら楽しく」「はい、喜んで」
この2つの言葉は自衛隊横須賀病院の職員のみならず、他の方々の支えにもなると感じます。
石川看護課長、この度は大変貴重な経験談とお言葉をどうもありがとうございました。

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白岩 憲子
A-LINE株式会社 シンカナース副編集長
聖路加国際大学卒業 看護師 保健師 東京武蔵野病院