二人の子育てをしながら助産師としての仕事をこなす日々。
今まで子供や家族の病気、自分自身の体調不良等、様々なアクシデントがあり、その度に「もう仕事は辞めよう」と何回も考え、思い悩み今に至ります。
私の知りうる限り、看護師・助産師が出産・育児休暇を経て現場復帰しようとするとき、ほとんどの場合、《復帰すべきか、復帰しないべきか》大きな選択に直面します。また、復帰すると決めても、その時期やタイミングなどの調整や、育児休暇を取る事で社会から取り残されていく焦りに思い悩む事が多いように思います。実際に私の場合もそうでしたし、助産師に限らず世の母親達の多くの悩みでもあるのではないでしょうか。
では実際、復帰してからはどうだったのか。思い起こしてみると、日々残業と格闘し、とにかく時間に追われる日々・・・果たして職場復帰したことが自分にとってプラスになっているのか、「余裕」という二文字からはかけ離れた毎日を送り、今現在もまさに進行形です。
ただ、そんな慌ただしい日々、余裕のない毎日の中でも、子供の成長の中に新たな発見があり、それを現場の仕事に生かすことが出来、常々“個別性”について学びを得ることが多い事を最近になって思うことが多くなりました。
“個別性”・・・言葉で言ってしまえば簡単ですが、私達助産師の仕事で、どの局面に立っても一番大切にしたい・重んじたいことが、自らの子育ての中で学ぶことが出来る事は大変幸せなことだとつくづく思わされます。
子育ての中では、どうしても他を羨んだり、他と比較したり、そうして不安を感じる事が多いように日々のケアを通して思います。しかし大昔「産婆」の時代からよく言われてきた、人と比べるものではない個別性の大切さは、少子化といわれている現代には、もっと大切にされて良いはずですし、世の母達がそのことに気づいてもらえる様な役割が、私達助産師なのだろうと感じています。
誰かが言った...子育てに必要な3つの力 「洞察力・忍耐力・経済力」
それを共に追い求めるべく、助産師として母としての私の奮闘はこれからも続いていくのです。
シンカナース株式会社 代表取締役社長
看護師として勤務していた病院において、人材不足から十分な医療が提供出来なかった原体験を踏まえ「医療の人材不足を解決する」をミッションに、2006年に起業。 現在、病院に対しコンサルティングおよび教育を通じた外国人看護助手派遣事業を展開。25カ国以上の外国人看護助手を育成し、病院へ派遣することで、ミッションを遂行している。 東京都立公衆衛生看護専門学校 看護師 東洋大学 文学部 国文学科 学士 明治大学大学院 グローバルビジネス研究科 経営管理修士(MBA) 日本大学大学院 総合社会情報研究科 総合社会文化博士(Ph.D.) ニュージーランド留学 帝京大学医学部附属病院 東十条病院 三井住友銀行 元東京医科歯科大学非常勤講師 元同志社大学嘱託講師 元日本看護連盟幹事 元東京都看護連盟幹事 日本看護連盟政治アカデミー1期生 シンカナース株式会社/代表取締役社長 著書 『わたしの仕事シリーズ2 看護師』新水社 『医師の労働時間は 看護業務の「分業化」で削減する』幻冬舎 『外国人看護助手テキストブック』幻冬舎