No.133 上薗 三江子 様(東大阪病院)前編「素直に聞けることは最大の武器」

No.133 上薗 三江子 様(東大阪病院)前編「素直に聞けることは最大の武器」

  • 2018年5月9日
  • インタビュー
No.133 上薗 三江子 様(東大阪病院)前編「素直に聞けることは最大の武器」
No.133 上薗 三江子 様(東大阪病院)前編「素直に聞けることは最大の武器」

今回は東大阪病院の看護部長、上薗三江子様にインタビューをさせて頂きました。

上薗看護部長の手腕と魅力に迫ります。

 

患者さんの言葉でここまできた

 

学生時代で印象に残った出来事はありますか。

 

上薗:学生時代は理想の看護師像はありませんでしたが、働き始めてから掛けられた患者さんの言葉によって、こういう看護師になりたいという思いが芽生えました。

楽な仕事では有りませんし、報われることばかりではありませんが、一生懸命行なうからこそ、気持ちが伝わります。

新人の時に、看護師以外の道に進むか悩んでいたところ、退院される患者さんから「あなたのこと忘れないから」と言われ、いい看護師になろうと決意を新たにしました。

また、仕事の方向性について迷っているときに、急性期を脱した患者さんから「あなたに支えてもらったから」と言われ、その一言が心の支えになりました。

それらの人生の節目の時に、大切な言葉をかけていただいたおかげで、30年間今まで白衣を脱がずに看護師を続けられました。

 

目的がすべてを変える

 

この仕事の楽しさは何年でわかりますか。

 

上薗:仕事への取り組み方次第です。

全ての仕事も同様だと思いますが、適当に取り組むとやりがいを感じられません。

しかし目的をしっかり持って行なうことで、楽しさや面白さがみえてきます。一生懸命行なっていれば2,3年で患者さんに感謝していただけますし、適当に行なっていたら10年、15年経っても報われないと感じるでしょう。

どれだけ一生懸命やるかで決まってくると思います。

管理職になり、ケアや看護はスタッフを通して行なうので、私が関わる対象は主にスタッフになります。

スタッフがモチベーションあげて、何か目的を持ちながら、仕事ができるように常に考えています。

 

勉強や人から学ばせていただき次のステージへ

 

看護部長になるまでどのような経緯でしたか。

 

上薗:最初は外科志望で若い時から浅く広く勉強したい、そして様々な科を経験したいと思っていましたが、内科の範囲が膨大であることに気が付き、内科系のエキスパートは並大抵の努力ではなれないと思いました。

医師に教えを請い、勉強させていただける環境がありました。

勉強している中で、フィジカル面や看護師としてだけではなく、人としてどういう自分を構築していくのかを考えるようになりました。

そのようなことを考えながら様々な勉強をしていく中で、人との関わりで教えてもらえることの尊さやこの仕事だから勉強できる社会勉強が多くあることに気が付きました。

「教えていただいたことを実践しなくてはいけない」と思っているうちにここまできました。

 

この職業で教えてもらったことがいっぱいあるとはどのようなことですか。

 

上薗:病院には多くのスタッフが勤務しています。

スタッフと一緒に仕事をするとはどういうことかを考え、同じ立場で仕事をしている時はスタッフと仲良く上手くやるにはどうしたらいいかを考えました。

そして先輩として責任を持たされると、患者さんには治療に意識を向ける、スタッフであればやる気を起こさせるなどの「人の意識を変える」ことが必要になります。

それらを行なうためには、結果として自分を変えていくしかありません。

相手を先に変えるより、自分が先に成長して自分のキャパシティを広げていくことでしかできないのです。

様々な壁があり、沢山の経験をさせてもらったことで、これらのことに気づけました。

それは私にとってはとても大きなことでした。

そういう環境を与えてもらい、感謝をしたいと思っています。そういう気持ちがあるから更にまた勉強したい気持ちになります。

 

受け取り感謝をすることは大切ですね。

 

上薗:実際に受け取って感謝することが、伝わっているのか、実践できているのかはわかりませんが、伝わっていたらと思っています。

しかし、相手が受け取れず、私が一方通行な状況も多く存在します。

できればお互いが辛くならないように伝えていきたいと思っています。

少なくとも相手のせいにするのではなく、まず自分ありきで考え実践したいと思っています。

 

キャパシティを広げていくことは大切ですね。

 

上薗:キャパシティを伸ばすことは本当に苦しい思いをして、もう限界だというところで、もう1歩踏み込んでいく、踏み出していく、怖くても自分と向き合っていくことです。

 

素直さは自分を変える最大の武器

 

どのようにして壁を乗り越えましたか。

 

上薗:私は本当に人に恵まれていて、出会った人々のおかげで乗り越えてきました。

苦しいこともたくさんありましたが、研修先の先生など恩師、一緒に勤務をさせてもらった医師や職場の同僚、上司、本当にそういった方々の様々な教えがあったからここまでたどり着きました。

立ち直れるまでは助言を聞いても苦しいですが、そのお叱りや示唆してくださったことを、ひたすら素直に行なってきたからこそ、乗りこえられました。

素直に聞けることは最大の武器ですし、素直な姿勢は周囲の人を協力したいという気持ちにさせます。

協力したいという気持ちになり、見つけていただけるので、教えてくれる人が周りに集まって来て下さいます。

自分のキャパシティの中で考えられることは、たかが知れています。

否定や肯定をせず、受け入れてまっすぐ聞き、他責にせずに一旦は自分の中で考え、自分がどうあるべきだったかを考えることが大切です。

後編へつづく

 

渡邉 麻衣子
A-LINE株式会社
北里大学 看護学部看護学科 卒業 看護師 保健師 大久保病院