No.13 日暮浩実様(シンガポール日本人会クリニック)「振り返りをしながら、勉強を続けています」1/2

No.13 日暮浩実様(シンガポール日本人会クリニック)「振り返りをしながら、勉強を続けています」1/2

  • 2017年4月5日
  • インタビュー 海外看護
No.13 日暮浩実様(シンガポール日本人会クリニック)「振り返りをしながら、勉強を続けています」1/2
No.13 日暮浩実様(シンガポール日本人会クリニック)「振り返りをしながら、勉強を続けています」1/2

第14回目のインタビューはシンガポール日本人クリニックに勤務されている、医師の日暮浩実(ひぐらし ひろみ)様です。

<前編>ではご自身がシンガポールで働くことになった経緯や、日本人看護師がシンガポールで働くことについて伺っています。

 

シンガポールで医療者として働くということ

 

こちらのクリニックで勤務することになった経緯について教えてください。

日暮:以前から海外で勤務者として滞在してみたいという希望があり、家族もその意向が強かったことが基礎にあります。

そして、たまたま前任者が帰国することになり、その代わりにシンガポールに来ました。

その後勤務が継続になり今に至ります。JOMF(一般財団法人海外法人医療基金)という団体からの派遣です。

ちなみに、JOMFは海外に滞在する日本人の方たちに医療情報の提供等を行っている団体です。

もともとはどちらで勤務されていらっしゃったのですか?

日暮:千葉大学医学部附属病院で勤務しながら、いくつかの病院で一般内科、呼吸器内科の外来を行っていました。

今後もこちらでずっと勤務される予定ですか?

日暮:しばらくはここで勤務しますが、将来どうなるかはわかりません。

こちらのクリニックに診察を受けに来る日本人の特徴はありますか?

日暮:企業からの海外赴任者が多いので、年齢層的には30代〜50代の方が多くいらっしゃいます。

そのご家族も診察にいらっしゃいますから、奥とそのお子さんたち方も多いですね。

そうすると幅広く診療をするのですか?

日暮:自然とそうなりますね。

もともと私は内科医でした、ここでは科にこだわらず、何でも御相談にのる「general practice」と言われる一般診療を行っています

また、私は鍼灸師でもありますので鍼治療も行ています。

幅広い分野を扱うので、毎日、振り返りをしながら、勉強を続けています。

楽ではありませんが、貴重な機会を与えて頂いたと考え努力させていただいております。

それでも、専門的な診断や治療が必要と思われる場合には、適宜、専門医にご紹介させて頂いております。

当地に来て12年になりますので、当地の専門医の先生とのつながりもできてきています。

また、当院には自前の検査室があり、血液、尿検査、眼底写真、聴力検査、レントゲン、超音波、上部消化管内視鏡検査などの検査も院内で可能ですので、迅速に結果を出すことができます。

いわゆる「かかりつけの先生」という存在なのですね。

海外に居住しながらも、価値観や考え方を理解し合える日本人医師に診察を受けられる環境は、とても貴重なものだと思います

看護師に必要な条件は「大卒」「英語力」そして「就労経験」

 

シンガポールで日本人医師が診療する際、法律などによる制限はあるのでしょうか?

日暮:はい、あります。

シンガポール政府から、日本人医師は日本の医師免許で診療行為ができる免許を与えられ登録されていますこれはいわば”限定つき免許です。

雇用関係のあるクリニック内のみ日本人外来患者に限ってのみ診療認めるというものなのです

また、日本人医師の登録は日本での専門に関わらず、全て一般医となります。

外国人の診療や、入院患者の主治医としての医療行為などは行うことはできません。

入院の場合は専門医「Specialist」にお願いすることになります。

しかしながら、日本人医師でも日本の医師免許以外に、シンガポール政府が認めている資格を海外の大学などで取得している医師はこの限りではありません。

シンガポールで看護師として働くにはどのようなことが求められますか?

日暮:一般的にシンガポールは色々な国の方がいるので、積極的・主体的に行動できて、周囲の人たちとコミュニケーションをとれることが求められていますね。

日系クリニックとはいえ、現地人スタッフがいますし、電話で他の専門医の診察予約をとったり、通訳を手配したりといったことも業務としてありますので、やはり英語でやり取りが出きたほうがよいですね。

ただ、看護師としての登録は、近年、厳しくなっています。

看護師として国に登録されるには、まずは、どこかの医療施設の募集に応募し、その施設ががその人を雇うことを決めることが先です(国に個人で外国人看護師登録をする制度はありません)。

その後、その就労予定先を通して、国に申請することになります。

申請条件は、看護系の4年生大学卒業で、卒業後十分な就労経験があり、申請前にも少なくとも半年以上継続して働いていることなどとなっています。

その後、英語の試験もあります。

英語の試験も当然と言われればそうですが、海外勤務事情はどこも年々厳しさを増しているのですね。

シンガポール日本人クリニックに関する記事はコチラから

・No.13 日暮浩実様(シンガポール日本人会クリニック)「そうですね。特に最初は戸惑いました」2/2

・No.12 天野瑞穂様(シンガポール日本人会クリニック)「5ヶ月という期間がすごく意味がありました」1/2

・No.12 天野瑞穂様(シンガポール日本人会クリニック)「やりがいを感じて毎日楽しく勤務しています」2/2

病院概要

シンガポール日本人クリニックの概要はコチラから

中 友美
A-LINE株式会社 代表取締役社長 シンカナース編集長
北区医師会看護高等専修学校 東京都立公衆衛生看護専門学校 東洋大学文学部国文学科 明治大学大学院グローバルビジネス研究科 経営管理修士(MBA) 日本大学大学院総合社会情報研究科 博士後期課程在学中 ニュージーランド留学 A-LINE株式会社/代表取締役社長 東京医科歯科大学非常勤講師 著書『わたしの仕事シリーズ2 看護師』新水社