医師の働き方改革に対する対応は病院様にとって、急務の課題となっている一方、既存の業務分担では、事実上、医師の労働時間削減は困難を極めます。やむをえなく外来診療時間を短縮し、救急診療の枠を減らすなどをして対応されているというお話をお伺いするたびに、医療のあるべき姿との乖離に苦悩される病院様の心痛をお察しいたします。
タスク・シフティングは、医師の働き方改革における対策の主軸となるものであり、本格的に実施するために必須となるのは病院で勤務するスタッフ全体の「意識改革」です。今まで当たり前に医師が行なっていた、看護師が行なっていたという業務内容全体を見直すことも必要です。それに加え確実に医師からタスク・シフティングを受ける職能は医療の有資格者である看護師となります。
医師には超知能労働に特化してもらい、可能な限り知能労働は看護師にタスク・シフティングを行うことで医師の労働時間削減に繋げるという案となります。
一方で、看護師が現状通りの業務を実施しながら、医師からの知能労働を受けることは極めて困難であります。そこで看護師から看護助手へのタスク・シフティングをドラスティックに行うことで、看護師の時間を確保することを可能とするに至ります。
ここで、日本とアメリカにおける看護師、看護助手の業務分担を比較してみましょう。日本では当然と思われているバイタルチェックもアメリカでは看護助手の業務となっております。体温計も血圧計も酸素飽和度の測定器もデジタルになった今、分析や看護診断は看護師が行うことが求められますが、ケアの実施に本当に看護師でなければならないのか?ということも見直す必要があります。
医師の働き方改革におけるタスク・シフティングは、書類業務を医師事務に依頼するのみならず、医療関係者の意識改革によって、本格的な実現に至るのだという信念のもと、病院様にあったスタイルのタスク・シフティングが可能な範囲をご提案いたします。