No. 154 佐藤千春様(村山医療センター)後編「優しい環境づくり」

No. 154 佐藤千春様(村山医療センター)後編「優しい環境づくり」

  • 2018年6月13日
  • インタビュー
No. 154 佐藤千春様(村山医療センター)後編「優しい環境づくり」
No. 154 佐藤千春様(村山医療センター)後編「優しい環境づくり」

前編に引き続き、村山医療センターの佐藤看護部長へのインタビューをお届けいたします。

 

「優しい看護」と「専門性の高い看護」

 

病院の理念の「患者さんの視点に立ち、良質で高度な医療を提供します」に則り、

看護部の理念である「専門性を発揮した看護を提供します」を実施するために

取り組んでいることはありますか。

 

佐藤:明確な理念が一番大切です。

理念があることで、目標が明確になり、皆が一つになって行動できます。

そのため、理念がスタッフ全員に伝わっていく事が一番大事だと思います。

看護部長が変わると少しずつ方向性や、同じ理念の中でも捉え方の違いなどで、

多少変わるところはあると思いますが、専門性の高い看護を提供することは、ぶれていません。

専門性が高いというのは、ただ技術や知識だけではなく、優しさが含まれると思います。

「優しい看護」を常に考えていますが、「優しい」とは患者さんの事をよく理解し、

気持ちを察して、必要としているところに的確に手を差し伸べられることだと思います。

「優しい看護」は高い専門性を兼ね備えていないと、発揮できないと考えています。

全員がそのことを大切に思い、患者さんにだけでなく、

スタッフ同士にも同じ気持ちで関わると、働く上でも良い環境になると思っています。

 

 

看護部での取り組みについてお聞かせください。

 

佐藤:当院は脊椎・脊髄疾患と、骨・運動器疾患の患者さんを多く受け入れています。

その治療方法・回復過程を十分に理解した上で、看護も専門性を発揮しなくてはなりません。

院内認定脊髄損傷看護師の資格を取得できる他に、

骨運動器疾患について専門的に学ぶ、基礎コースと、看護スキルアップコースがあり、

多くの看護師が研修を受講しています。

今後は看護研究にも多く取り組みたいと考えていますし、

そこから病院全体がよりアカデミックになるようにと、院長・副院長と話しています。

今年はまず、看護師長・副看護師長が、個人での学会参加・発表や研究の取組みについて目標値を挙げてもらい、

それが達成できるように支援をするところから始めています。

 

強力なチームワーク

 

看護師以外の方が取得できる院内認定について教えてください。

 

佐藤:「褥瘡ケア院内認定師」があります。

以前は看護師だけに褥瘡ケアの院内認定研修を行なっていました。

しかし、患者さんがリハビリ室に来た時にも継続して注意しなければいけない事や、移乗の際の皮膚トラブルもありますので、

PT、OTの方から参加を希望する声があがり、現在に至っています。

最近では栄養士の方なども含め学ぶ意欲のある人を全員受け入れており

「褥瘡ケア院内認定師」を目指して、毎年数名の方が受講しています。

 

院内認定ではありませんが、PT、OTのみなさんからは移乗の介助方法などを時間外にも関わらず、

新人看護師2人に1人のスタッフがついてくださり、直接毎年レクチャー、演習させていただいています。

 

看護補助者はいらっしゃいますか。

 

佐藤:看護補助者は全部で25名ほどいます。

病棟も頸椎損傷、脊髄損傷の患者さんがいる障害病棟や回復期リハビリテーション病棟、

地域包括ケア病棟があるので、看護だけではなく、介護が必要となります。

看護補助者がいないことには多くのケアができない状況ですので、本当に大切な人材です。

経験がある方や有資格者も中にはいらっしゃいますが、未経験の方がほとんどです。

看護補助者として勤務するうちに看護師になりたいと思う方もおり、現在勤務をしながら、

一人は看護学校に通い、一人は看護学校に入るための予備校に通っています。

看護師になりたい、勉強したいという方が出てくることを嬉しく思っています。

 

 

看護師と看護補助者のコミュニケーションの場はありますか。

 

佐藤:病棟によってコミュニケーションの取り方は違います。

入浴介助、食事介助があるので、患者さんの情報ノートの共有や、朝のミーティングに必ず参加し、

今日の患者さんの予定などを一緒に確認する病棟、看護師とペアになって、看護師の指示のもと、

仕事をしてもらうシステムを採用している病棟などがあります。

 

仕事以外の趣味などはありますか。

 

佐藤:週末には友人とスタジアムまで出掛けてサッカー観戦をしたり、

博物館、美術館に行ったり、家の近くを散歩したりしています。

 

看護部長からのメッセージ

 

佐藤:今年は18名の新人が入職しました。

皆さんが当院を選んでくれた期待に応えられるように教育や職場環境を整えていきます。

これから様々な知識、技術を身に付けていくことは大変だと思いますが、

同期と仲良く、助け合っていただけたらと思います。

また、患者さんや職場のみんなに育ててもらっている、助けてもらっているという気持ちを忘れずに、

優しい看護師に育ってください。

日々一緒に成長していきましょう。頑張ってください。

 

シンカナース編集部 インタビュー後記

ご自身が病気をしたことから、医療の世界に興味を示した佐藤看護部長。

苦しんでいるときに優しく手を添えてもらったことを今でも覚えているそうです。

その時の苦しみをわかってもらえたことが、

もしかしたら、「優しい看護」に繋がっているのかもしれないと感じました。

とても柔らかく、自分の悩みや痛みを打ち明けたくなるような雰囲気の方でした。

看護補助者の方が次々と「自分も看護師になりたい」と思ってしまう、

看護師の在り方やチームワーク、人間関係ができている環境に学びが詰まっていると感じました。

佐藤看護部長、この度は貴重なお話をして頂きまして、誠にありがとうございました。

 

村山医療センターに関する記事はコチラから

No. 154 佐藤千春様(村山医療センター)前編「行ないたい看護を明確にしていく」

No. 154 佐藤千春様(村山医療センター)後編「優しい環境づくり」

 

病院概要

村山医療センター

山口 かおり
A-LINE株式会社
帝京大学医療技術学部看護学科卒業 看護師 保健師 港区立神明保育園