No.104 小林久子様(さがみ仁和会病院)後編:看護の現場から離れないでほしい

No.104 小林久子様(さがみ仁和会病院)後編:看護の現場から離れないでほしい

  • 2018年3月22日
  • インタビュー
No.104 小林久子様(さがみ仁和会病院)後編:看護の現場から離れないでほしい
No.104 小林久子様(さがみ仁和会病院)後編:看護の現場から離れないでほしい

前編に引き続き、さがみ仁和会病院の小林久子看護部長へのインタビューをお届けいたします。

 

私は臨床が好き

 

看護部長になられるまでの道のりを教えていただけますか。

 

小林:30歳の手前で師長になりましたが、家庭の事情で10年ほどは看護から離れていたことがあります。

その時に、看護専門学校から声をかけていただいたことがきっかけで教師として職場復帰をしました。

 

教職はとても楽しかったです。臨床指導が主でしたが、私の臨床経験、看護師長としての経験をもとに、学生に対して患者さんとの接し方の指導や、家族や患者さんを取り巻く様々な問題を整理しながら一緒に考えてとり組みました。

 

どのようなきっかけでまた臨床に戻られたのでしょうか。

 

小林:私の先輩が働いていた病院に学生を紹介したことがきっかけでその病院の看護部長から「当院に来てくれませんか」とお話をいただきました。

小児科の病棟からスタートしました。やはり臨床は大変でしたが、やりがいのある楽しい場所でした。3~4年経験したのち、看護副部長、看護部長となり、教育や業務改善などにも取り組み、また看護師募集で全国を回ったりしました。

現在は看護部長として3箇所20年近くになります。

 

看護師を辞めてしまうのは「もったいない」

看護師の方々について教えて頂けますか。

 

小林:当院では新卒で入職される方は少なく、長く勤務している看護師、数箇所経験後に入職を希望される看護師、また潜在看護師だった方も当院で職場に復帰して活躍してくれています。

 

看護師を辞めてしまうのはとても勿体無いことです。

潜在看護師のための研修会に参加した時には、その人が辞めてしまった理由を追求するのではなく、もう一度、臨床に戻りたいと言う気持ちを大事に支えるような会話をします。

仕事を辞めるのにも様々な理由があるとは思いますが、特に挫折感を抱えているような人には、「この会に来たあなたは仕事をしたいと思っているのだから大丈夫できますよ」ということを伝えます。

そうして気持ちを前向きに変えてあげるのです。

 

そうした関わりを経て当院に就職してくれた方でも、自信をもう一度取り戻しているように見えます。

多少時間はかかるかもしれませんが、最初「私には出来ません」と震えていた人でも、1〜2年後には生き生きとした看護師としてがんばってくれています。

看護から離れないで、なんとかもう一回頑張ろうとしている方は本当に素晴らしいと思います。

 

自分のできることを発揮する

そうした方々にアドバイスはございますか。

 

小林:当院に関して言えば、特にご高齢の患者さんを相手にする事が多いと思います。

患者さんに寄り添う事が高齢者看護では重要ですが、それは無理に背伸びをして行うことではなく、自分の出来ることを発揮し関わることができれば、それでいいと思います。

 

仁和会は病院が一つ、老人保健施設が一つ、グループホームが3つありますが、他施設への異動は可能ですか。

 

小林:病院の患者さんと関わるのか好きな方、介護施設が好きな方など様々なので、希望すれば異動できるシステムにしてあります。

きっと自分の看護を発揮できる場所が見つかると思います。

 

看護補助者によって看護の質は変わる

 

看護補助者について教えていただけますか。

 

小林:当院の看護補助者の方々の働きぶりを見たときには、ただただ「すごい」という印象を受けました。

病棟いる6~8人の看護補助者の方々がオムツ交換や入浴介助、身体清拭などをしてくれていたのですが、「看護補助者の力量によって看護の質がこんなに変わるのか」と驚いています

高齢の患者さんのことを考えて、その方に合ったやり方を工夫してやってくれていますし、その中で看護に必要な情報も得てくれます。

看護補助者が気づいてくれるのですね。

 

小林:勿論、看護師も患者さんの全身を見ないといけません。

でも、私達が病態や医療ケアのことに集中してしまった時、看護補者さんが患者さんの体をみて私達が気付かなかったところをカバーしてくれています。

これが看護の質の向上につながっていると思います。

 

心強いチームの一員なのですね。

 

「私にもできるかもしれない」

 

看護補助者として働く方々はどのように入職されるのでしょうか。

 

小林:医療関係ではないところで働いていた方が、当院の職員に紹介されてくることもありますし、ご家族の入院がきっかけで看護補助者の仕事に興味を持たれた方もいらっしゃいます。

現在は、将来的に資格を取って医療介護関係の職に就こうと考えている方も多いと思います。

そうして、まずは看護補助者として患者さんに接することで、「私にもできるかもしれない」という感覚を掴むことはいいことだと思います。

 

小林看護部長からのメッセージ

さがみ仁和会病院のアピールをお願いします。

 

小林:さがみ仁和会病院は介護老人保健施設やグループホームも持っています。

私が一番看護師として働く方々に期待し、お願いしたいのはこの看護の現場から絶対に離れないでほしいということです。

大きい病院で勤務する、小さい病院でゆっくり働く、様々な働き方があると思いますが、看護の現場であなた達を待っています。

お近くの病院でも遠くの病院でも行ってみようと思うその気持ちがあれば、是非、一度訪ねてみてください。

絶対におすすめです。

 

看護の現場から離れないように、自分の出来るところからゆっくり始めてみませんか。

 

シンカナース編集部 インタビュー後記

大きな道路に面した場所にあり、一見お洒落なマンションに見えるさがみ人和会病院。

インタビューに伺った時はまだ雪が残っていましたが、病院の前にある桜も咲き始めた頃でしょうか。

そこで看護部長をお勤めの小林様は取材班をとても温かく迎え入れてくださいました。

その時「小林看護部長に『大丈夫』と迎え入れて頂けた方々はどんなに心強いだろう」と感じました。

折角取得した看護師免許です。

さがみ仁和会病院のように、挫折してしまっても長く現場から離れてしまっていても、受け入れて貰える環境が整うと良いと思いました。

小林看護部長、この度は大変貴重なお話をどうもありがとうございました。

 

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病院紹介

さがみ仁和会病院

 

白岩 憲子
A-LINE株式会社 シンカナース副編集長
聖路加国際大学卒業 看護師 保健師 東京武蔵野病院