No.83 杉浦 由美子様(横浜市立大学附属病院)前編「小さな変化にも気付く大切さ」

No.83 杉浦 由美子様(横浜市立大学附属病院)前編「小さな変化にも気付く大切さ」

  • 2017年11月16日
  • インタビュー
No.83 杉浦 由美子様(横浜市立大学附属病院)前編「小さな変化にも気付く大切さ」
No.83 杉浦 由美子様(横浜市立大学附属病院)前編「小さな変化にも気付く大切さ」

今回は横浜市立大学附属病院の杉浦 由美子副病院長にインタビューさせて頂きました。

看護部長として組織をまとめていらっしゃる杉浦副病院長の手腕に迫ります。

 

学生時代に身に付けた感性

 

看護師を仕事として選ばれたきっかけを教えて頂けますか。

 

杉浦:叔母が自宅で助産師をしているのを子供の頃から見ていたり、手伝ったりしていましたので、幼稚園の頃には既に看護師になりたいと言っていたようです。

物心がついてからもずっと看護師になりたい気持ちはそのままで、看護師になりました。

 

どちらの学校に通われたのでしょうか。

 

杉浦:高校を卒業してから大学で資格を取得した方が良いという進路指導を受けたため、まず普通高校を出た後に東京の女子医大の短期大学へ進学致しました。

 

学生生活はいかがでしたか。

 

杉浦:昼間はきちんと勉強をして、遊ぶときは遊んで、とメリハリをつけた学校生活を送れていたように思います。

学生時代の実習で一番印象に残っているのは小児科です。

心臓に疾患を抱えている患児を受け持つことになり、その中で8時間ほどかかる心臓の手術を見学させていただきました。

正直なところ健康な私でもとても疲れました。

ですから、実習のレポートに「8時間以上の手術は見学をしているだけでも疲れるので、患児はさぞ疲れたことだろう」と書いた覚えがあります。

それを読んだ先生に「それを感じ取られる感性はとても大事なこと」「大事にしなさい」と褒められた事がきっかけで、心臓がとても好きになりました。

 

学校を卒業した後は循環器系の部署を希望されたのでしょうか。

 

杉浦:卒業大学の附属病院にそのまま入職しました。

私たちの頃は、配属部署の希望の部署は出せませんでしたが、好きな血管系である脳神経外科に配属になりました。

 

やはり学生時代の実習での経験は、その後の苦手意識などにも影響してくるのでしょうか。

 

杉浦:人によって消化器が得意であったり、血管系が好きだったりします。

でも、最初に良い印象を受けると、その分野に興味が持てるといわれています。

ですから今、学生さん達が当院に実習に来た時にできるだけ良い印象与えられるよう、学生が得意とするところを褒めるようにしています。

実際に実習中に良い印象を受けた部署を希望して入職してくる人も多いですので、実習中の印象はとても大事だと思います。

 

小さな変化にも気づく大切さ

 

脳神経外科で印象に残っていることはございますか。

 

杉浦:一年目に脳腫瘍の患者さんを受け持ちました。

脳の感覚野に腫瘍があり、自発的に意味のある言葉を話せず、またこちらが話している内容も分からないという状況の患者さんだったのですが、ある日何かを歌っていらっしゃることに気がつきました。

よくよく聴いて見るとその方の出身地域の民謡だとわかりました。

その為、ご家族にその民謡のテープをお持ち頂くと、その方が一緒に歌い出して笑顔が見られたのです。

私も本当に嬉しくなり、先輩たちを呼んでみんなでその民謡を歌った覚えがあります。

その患者さんは少しずつ回復されて、言葉を使った会話は出来なくても、頷きや感情表現ができるようになり、ご自宅に退院されました。

その方の受け持ちになれたことで、そうした小さな事に気がつくことは本当に大事なことなのだと学ぶことができました。

このエピソードは看護学生にもお話しさせて頂いています。

 

こちらの病院にいらっしゃったのはいつ頃でしょうか。

 

杉浦:こちらの病院に来てから35年経ちます。

脳神経外科を3年経験した後に地元に戻ろうと考えてこちらに参りました。

今では横浜市立大学附属の病院は、ここと浦舟町のセンター病院の二つに分かれていますが、分かれる前に浦舟町にあった約800床の横浜市立大学附属の病院に入職しました。

 

そちらの病院では、最初はどこの配属になられたのでしょうか。

 

杉浦:熱傷治療室を含む形成外科に入職をしました。

そこでも色々な経験をさせて頂く事ができました。

仕事も面白かったですし、良い仲間に出会う事が出来ました。

今でも同期はこの病院に数名勤めています。

 

気負わずありのままで

 

新しいことにチャレンジすることに気負う事は無かったのでしょうか。

 

杉浦:そういうことはありませんでした。

新しいことは好きで、色々なことに興味があり面白いなと思えるので、あまり怖いと感じることは無いかもかもしれません。

 

新しいことに挑戦する人へ何かアドバイスはございますか。

 

杉浦:初めてのことは出来なくて当たり前ですので、気負わなくていいということはよく話します。

ありのままでいいので、自分の姿で飛び込んで、そこから経験をしながら積み上げていけばいいのです。

気負ってしまいますと、出来ない自分が見えてきてしまいますし、疲れてしまいます。

新しく師長に昇任した人にも、今のままでいいという事を必ず伝えています。

 

後編に続く

 

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病院概要

横浜市立大学附属病院

白岩 憲子
A-LINE株式会社 シンカナース副編集長
聖路加国際大学卒業 看護師 保健師 東京武蔵野病院