シンカナース中材:パルスオキシメーター徹底検証〜最も優れた機種はこれだ!〜前編

コラム

前回の体温計に続き、今回はパルスオキシメーターです。

今回は性能の異なるものを5種類用意してみました。

1.コニカミノルタジャパン株式会社 PULSOX-Lite

2.コニカミノルタジャパン株式会社 PULSOX-1

3.パシフィックメディコ株式会社 パルスワンⅢ PMP-125

4.ユビックス株式会社 LUKLA2800mac

5.有限会社エクセルプラン パルキシープラスEC100D

検証項目は以下の6点です。

1.プローブ

2.視認性

3.操作性

4.測定時間

5.重さ

6.機能・外装

プローブ

■ PULSOX-Lite(コニカミノルタ)・・・本体のみ

■ PULSOX-1(コニカミノルタ)・・・本体のみ

■ パルスワンⅢ PMP-125(パシフィックメディコ)・・・本体/プローブ測定対応

プローブは4種類(小児/成人用クリッププローブ、小児/成人用モニタプローブ)

■ LUKLA2800mac(ユビックス)・・・プローブ測定のみ

プローブは3種類(乳幼児用フィンガークリッププローブ、フィンガークリッププローブ、フレックスセンサー)

■ パルキシープラスEC100D(エクセルプラン)・・・本体のみ(別売インナーアジャスターにより成人から小児まで対応)

指先の血流を維持しないといけませんから、指挟んだ時の力はどれもそれほど強くありません。

中に滑り止めがついているものは安定感がありました。

やはり測定中に患者さんが外してしまい、1回で測定できないことも多いためか、クリップ型のプローブが付いているものは人気がありました。

その一方、持続で測定する場合にクリップが硬いと圧迫による外傷ができてしまう恐れもある、コードがあると子供の測定では邪魔になることもあるという意見も聞かれました。

視認性

■PULSOX-Lite(コニカミノルタ)

LCDディスプレイ・・・角度によって見えにくくなる

モノクロ

画面・・・小さめ

表示向き・・・1方向

バックライトあり(自動)

■ PULSOX-1(コニカミノルタ)

LCDディスプレイ・・・角度によって見えにくくなる

モノクロ

画面・・・小さめ

表示向き・・・1方向

バックライトあり(自動)

■ パルスワンⅢ PMP-125(パシフィックメディコ)

有機ELディスプレイ

カラー

画面・・・やや大きい

表示向き・・・2方向(上下反転)

■ LUKLA2800mac(ユビックス)

モノクロ

画面大きい

表示向き・・・1方向

電源スイッチを押すと1分間バックライトが点灯

■ パルキシープラスEC100D(エクセルプラン)

有機ELディスプレイ

カラー

画面・・・やや大きい

明るさ調整・・・10段階

表示向き・・・4方向(四方全方向)

表示パターン・・・6種類

 

本体に指を挟むタイプでは、看護師が必ず画面を正面から見られるとは限りません。

そのため、表示向きの変更ができるもの、どの角度からでもくっきりと数字が読み取れるものが人気でした。

プローブ対応のものの便利さに気付く看護師も出てきました。

操作性

■ PULSOX-Lite(コニカミノルタ)

小型

ボタン1つ(表示をOFFにする)

エラーは記号で表示

■ PULSOX-1(コニカミノルタ)

小型

ボタン1つ(表示をOFFにする)

エラーは記号で表示

■ パルスワンⅢ PMP-125(パシフィックメディコ)

中型

ボタン1つ(表示方向を切り替える)

■ LUKLA2800mac(ユビックス)

大型(名刺サイズ)

ボタン5つ(電源、UP/DOWN、Enter、Set)

数種類のエラーのみ略語で表示

■ パルキシープラスEC100D(エクセルプラン)

中型

ボタン1つ(表示方向と画面明るさ調整を切り替える)

どの機種も基本的に指を挟めば自動的に測定されますので、操作自体は難しくありません。

気になるのがエラー表示。

エラーが表示された場合に取扱説明書が必要になります。

しかも、エラー表示が出た時に限って取扱説明書が見当たらないのが常。

今回の5種類の中で測定に関するエラー表示がされるのはPULSOXシリーズとLUKLAでしたが、その場でエラー表示を解読するのが難しいという意見が出されました。

また、画面の明るさ調節やアラームの設定ができる物も説明書を読んだことがなければ機能があることにさえ気付かれない恐れも。

もしかしたら、実際の病棟でも活用されていない機能を持つパルスオキシメーターがあるかもしれません。

測定時間

次に測定時間に関しても検証した。

指にプローブをセットしてから数値が出るまでに要した時間を計測しました。

その結果は下記の通りです。

■ PULSOX-Lite(コニカミノルタ)・・・9秒

■ PULSOX-1(コニカミノルタ)・・・10秒

■ パルスワンⅢ PMP-125(パシフィックメディコ)・・・7.5秒

■ LUKLA2800mac(ユビックス)・・・7.5秒

■ パルキシープラスEC100D(エクセルプラン)・・・7秒

早いものでも数値が安定するまでには7秒ほどかかるようです。

尚、測定で出た数値に差異はありませんでした。

後編に続く。。。