No.42 原田良子様(ひたち医療センター)後編「教育体制の充実が離職率を減少させる」

No.42 原田良子様(ひたち医療センター)後編「教育体制の充実が離職率を減少させる」

  • 2017年8月15日
  • インタビュー
No.42 原田良子様(ひたち医療センター)後編「教育体制の充実が離職率を減少させる」
No.42 原田良子様(ひたち医療センター)後編「教育体制の充実が離職率を減少させる」

前回に引き続き、ひたち医療センターの原田良子看護部長へのインタビューをお届けいたします。

 

教育体制整備への取り組み

 

-ひたち医療センターへ来られた時の職位を教えて頂けないでしょうか

 

原田:看護部長です。

前看護部長が退職されることがきっかけで私に白羽の矢が立ったという訳です。

せっかくのお誘いを断るのも失礼かと思いまして、病院を見学することにしました。

初めての職場になりますが不思議と不安はありませんでした。

頑張ろうという気持ちしかありませんでした。

土地勘がありませんでしたので不安に思ったのは通勤だけでした。

 

看護部長として取り組みをされていることをお聞かせください。

 

原田:先日、看護雑誌から投稿依頼がありました。

そこに自分の取り組みというのを書きました。

最初に取り組まなければならないと感じたことは、委員会や教育体制でした。

その当時、看護部門の新人教育の委員もそうですし、全体的な継続教育が必要な状況でした。

まずは、十分なガイドラインを作成することと委員会の責任者を決めました。

ある程度の既存の委員会もありましたので、それを利用しながら、委員会の目的や組織図について調整を行なっていきました。

その時に各部署の師長がバラバラに判断して行動していたという印象でした。

看護部の組織を一つにしなければいけないという思いが強くありまして、まずはしっかりとした新人教育を構築することにしました。

取り掛かったのは、ガイドラインからでした。

師長たちに「ガイドラインってこんなものだ」、「こういう運用でなければならない」ということを説明しました。

それから、委員会の立ち上げをして研修にも行ってもらいました。

去年一年やって、今年からまた更にステップアップしています。

 

 

教育体制が離職率を減少させた

 

進化や変化してきたことはありますか。

 

原田:多くの人が研修に行くようになりました。

研修に行きたいと思える人も出てきました。

あと、離職率が新人以外の離職率が徐々に減ってきました。

私が入った年は14.5でした。

昨年は10.5%まで減っています。

今年は、もう少し減ると期待しています。

看護職の総数も徐々に増えてきています。

休みや教育などの体制を作ることが、すぐにでも私にできることです。

あとは、ワークライフバランスにも取り組んだ成果としてカンゴサウルス賞をいただきました。

これらのことがきっかけで、院内全体がきちんとしなければいけないという雰囲気になってきました。

これはきっかけに過ぎません。

これからもっともっと改善していきたいと思います。

 

看護部の理念「患者さまの人権を尊重し安心を与え信頼される看護を目指します」を実践するために、日々心がけていることはございますか。

 

原田:私が新人教育で最初にいつも言うことは「患者さんと家族の一番を考えてあげてください」ということです。

治療は私たちがお手伝いしますが、その中で「今日は何が一番いいのか?」ということを常に考えることのできる看護師に育って欲しいと思っています。

看護師がやるべきことと医師がやるべきことを分けて、その役割を果たせるようにといつも言っています。

以前は看護師のやることが驚くほど多かったです。

「これは、事務でもできるでしょ」「これは医師の仕事でしょ」という具合にきちんと分けてやらないと、看護師が患者さんのケアに使う時間が減ってしまいます。

 

管理者間の情報交換や意見交換などは、どのような場所で行われるのでしょうか。

 

原田:日立の地区で一番いいなと思ったのは、日立市内の看護管理者が研究会を作っているところです。

例えば、看護部長をはじめ師長、主任で100何名ほどいます。

管理者を対象に研修会を行なっています。

看護の質を上げていこうと一生懸命頑張っています。

 

 

看護補助者の役割と教育体制

 

こちらの病院でも看護補助者さんは配置されていますか。

 

原田:20名以上配置しています。

ひとつの病棟に5〜6名配置しています。

 

看護補助者さんの役割についてお考えをお伺いさせて下さい。

 

原田:看護師の補助業務は、資格がなくてもできることと定義できますが、看護師と一緒にできることもあります。

例えば、患者さんの体を清拭する際、看護師と一緒にできます。

看護補助者さんだけでできることもあります。

メッセンジャー業務や排泄の介助、食事の介助などもやっています。

このように看護補助さんにできることは沢山ありますから夜勤をやっている部署もあります。

 

看護補助者さんの教育体制はどのようにされていますか。

 

原田:年間を通じて看護師か師長が講師となって行なっています。

医療安全、感染、褥瘡については、毎年組み入れていれています。

そのほかに、看護技術の面も研修では取り入れています。

 

看護補助者さんの離職率はいかがでしょうか。

 

原田:年間1名か2名程度です。

ここは少ないですね。

最近は入ってくる人も少なくなってきました。

何十年も長期で勤務している看護補助者さんもおります。

一番新しい子は、去年入った人がいますがずっと続いて頑張っています。

 

新人看護補助者さんに教えるのはどなたになるのでしょうか。

 

原田:看護師と看護補助者さんのどちらもあります。

4月に入職して最初の数日間に看護職員として基本的な研修します。

その後現場での研修になります。

 

 

 

お城とジャニーズが大好き

 

休日の過ごし方や趣味などがございましたら教えて下さい。

 

原田:大した趣味はありませんがお城が大好きなんです。

最近、最近行ったのは松本城です。

エレベーターも何もない本当にそのままの松本城が好きです。

今度行こうと思っているのが姫路城です。

きれいになったばかりで塗り直して綺麗だから、行ってみたいと思っています。

大阪城はきらびやかだし、熊本城、岡山城にも行きました。

高所恐怖症なのですが一番高い所に登って、周りの地形がどうなっているのかを見るのが好きです。

六本木ヒルズも横浜のラウンドマーク、名古屋のツインタワーから周りの景色を見ました。今度は、あべのハルカスにも行きたいと思います。

 

好きな歌手などはいらっしゃいますか。

 

原田:ジャニーズが好き。

SMAPが一番好きだったんです。

徳永英明も好きです。

あとは、サザンオースターズですね。

 

新人看護師へメッセージ

 

新人の看護師さんへメッセージをお願いします。

 

原田:私は、新人の看護師さんにいつも言っていることは「頑張り過ぎない」ということと「いつもそばに付いていてきてくれる人が必ずいる」ということを伝えています。

これをいつも思っていて欲しいです。

「一人で悩まないで」「頑張らないで」といつも思っています。

そして、一番は、いつも言うことは、患者さんの、それから、「家族の一番いいところ」「何をしてあげればいいか」ということを考えられる看護師に育って欲しいと思っています。

 

 

シンカナース編集長インタビュー後記

インタビュー冒頭部分だけで、思わず涙が出てしまうような、素敵なエピソードを原田部長から伺うことが出来ました。

一つの病院に定年まで勤め上げられたエピソードも、その中で見出された「看護って楽しいな」という感情もどれも看護師としての偉大なモデルケースだと思います。

ご自身の決断、進路にしっかりと責任を持ち、時にはお子さんにも支えられながら看護を継続されていらっしゃる原田部長はとても素敵な人生を送っていらっしゃると感じました。

また、手術室にご勤務されていらっしゃった時のエピソードは、私自身もそうであったことから、とても共感させていただきました。

手術室には看護がないのでは?と新人の頃、思っていた自分自身の葛藤と、看護に気付いた時の喜び、実行する上でのやりがい、どれも原田部長のおっしゃられる通りで、当時のことを思い出すきっかけになりました。

高い所に登って景色を見ることが好きだとおっしゃる原田部長は、一番高いところから看護の景色を見ていらっしゃるのかもしれません。

原田部長、この度は本当にありがとうございました。

 

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施設概要

ひたち医療センター

嶋田 香織
A-LINE株式会社
シンカナース編集部及び営業本部長