チームワークに大切な5つのポイント

コラム

医療は、医師だけでも、看護師だけでも成り立たない。病院勤務の全スタッフが一丸となって医療に取り組むのは言うまでもありません。厚生労働省にて2009年に「チーム医療の推進に関する検討会」が開催され、翌年には報告書「チーム医療の推進について」が取りまとめられ、医療はより、他職種が協働して患者さんに医療を提供するということが明確になりました。

チーム医療を推進するのは、共通の目的に向かって、最高の成果をあげるためでありますが、何より自分が患者になった場合も、チームワークが良い人たちから医療を受けたいですよね。医療職は個々の能力を高めることと同様に、チームワークを高めることを意識してほしい!

1.コミュニケーションが多い

何も言わなくても察するというのが、日本人の美徳とも言われるが、やはりコミュニケーションを活発にとっていなければ、お互いの情報や思考が共有されているとは言い難い。朝から夜勤者へ「お疲れ様!」と明るく挨拶する姿を見るだけでも自然なコミュニケーションが取れているチームだなとわかります。

2.笑顔が多い

医療現場で笑顔になるなんて不真面目だ!などという人は今や皆無ではないでしょうか。傷病、疾病による不安を抱えている患者さんや家族が「ホッと出来る」のは医療スタッフの「笑顔」であることを忘れてはなりません。一方で、患者さんや家族にだけ笑顔を向けて、チームメンバー同士では笑顔がない?なんてことにならないように気をつける必要があります。チームメンバー間でも笑顔を忘れずに!

3.信頼関係が構築されている

この人に任せても大丈夫!と思ってもらえることは大切ですが、やはり医療現場は経験年数も資格も違う人たちがチームを組んでいます。技術力に違いがあっても、出来ること、出来ないことを自分できちんと分析し、曖昧な返事をせず、出来ることを一生懸命行っていれば、信頼されるもの。経験者が丁寧に知識、技術を指導するというのも信頼関係を構築する上では欠かせません!

4.共感力が高い

患者さんや家族に対しての共感力は、学生時代から学んでいるので得意!という医療職も、何故か同僚やチームメンバーへの共感力は乏しい。。。というケースも。「あれ?今日は元気がないな?」とお互いの微妙な変化にも気付くことで、共感力はより高めていけるもの。医療を提供しながらも、無力さに悩む医療職同士がお互いにその感情を共感することは、自らの癒し、明日へのやる気へも結びつきます。

5.明るい未来を構築していける

「師長になんてなりたくなかったのよ」なんて上司の話を聞かされ続けていたらスタッフも「管理職になんてなりたくない!」と思ってしまうもの。しかし、チーム医療には、他職種の協働だけではなく、同じ職種であっても職位が違う人たちも共にチームを創り上げる必要があります。この人の話はいつも暗い、ネガティブなんて人とは良いチームワークを創るのは難しいものですよね。新人には新人なりの医療に対する未来像はあり、経験者もまた「どんな医療を創り上げていきたいか」という考えはあるはず。お互いに歩みよりながら、より良い個人、チーム、医療、病院の未来を構築するための前向きな対話が出来ることはチームワークをより強固にしていくことでしょう。

未だ、医療職不足は解決せず、在院日数は短縮傾向にあり、医療環境は今後もより厳しい状況にさらされることは必須です。その環境をどう乗り切るか?の一つに良いチームワークで明るく医療を提供する!ということにあるのではないでしょうか。大変だからこそ、環境に流されるだけではなく、自分たちで良い医療チームを創り上げていくことは出来るはず!