No.35 青柳明子様(北里大学メディカルセンター)後編「看護は私で進化する」

No.35 青柳明子様(北里大学メディカルセンター)後編「看護は私で進化する」

  • 2017年8月9日
  • インタビュー
No.35 青柳明子様(北里大学メディカルセンター)後編「看護は私で進化する」
No.35 青柳明子様(北里大学メディカルセンター)後編「看護は私で進化する」

前編に引き続き、北里大学メディカルセンター青柳明子看護部長へのインタビューをお届けします。

 

“患者中心”の老舗

 

看護部の理念に「患者中心の看護」とありますが、これはいつ頃から掲げられているのでしょうか。

 

青柳部長:これは、代々受け継がれているものです。

昭和46年に相模原市にある北里大学病院が開院しましたが、その時から理念は「患者中心の医療、患者中心の看護」でした。

今では患者中心の医療という考え方は当たり前になりましたが、当院では開院当初からこの理念で理想とする医療の姿を求めてきました。

この理念は、北里で働く者にとって誇りになっていますし、職員の心に根付いていると思います。

平成20年の法人統合を機に法人内の病院群が4病院になり、人事交流も盛んになってきました。

「患者中心の医療・看護」が提供できるように、4病院がクリニカルラダーに従い継続教育を実施してきました。

 

また、16年前から看護学部・病院が北里看護研究会を開催し、事例検討や意見交換をしたりしています。

 

部長がこちらにいらっしゃったのはいつ頃でしょうか。

 

青柳部長:私は副部長として1年半前に北里大学病院から当院へ異動し、先代の部長が退職をきっかけに、こちらで部長のお役目を頂きました。

 

部長としての楽しみややりがいを感じるのはどのような時ですか。

 

青柳部長:計画を立てて、実行し評価するといったマネジメントサイクルを展開し、少しでも変化が感じられた時は嬉しいですよね。

行動を起こすことで何かが変わっていく、変化して行くというのはとても面白い事だと思います。

ですので、変化が感じられた時にはすぐに看護部内にフィードバックするようにしています。

こうやって変化を共有することで、私と同じように楽しんでくれる人が増えてきてくれると嬉しいです。

 

 

看護は私で進化する

新しい知識を仕入れるのは勿論として、それ以外で看護師として働く上で大切な物は何でしょうか。

 

青柳部長:そうですね。

医療に限らず、私たちがついていけない勢いで世の中が変わっていますよね。

患者さんの価値観も多様化しています。

私たち看護師がその状況を理解していないと、看護師の身勝手な思い込みに基づく看護になりかねません。

当然患者さん中心ではなくなってしまいますから、その点は注意していかないといけないと思います。

 

では、その変化する社会の中で、看護は今後どのようになると思いますか。

 

青柳部長:時代と共に看護も変化すると思います。

実際今までも看護提供のスタイル=看護方式の形も変化を続けています。そして、患者さんへのより良い看護を提供するために、看護の質も追及されていくと思います。

看護師が活躍する分野もさらに広がり、看護補助者や病棟クラークを巻き込みながら、地域の方々、介護職の皆さんと協働していくという時代になってきていますね。

その変化の中で、今現在看護師として働いていますので「看護は私で進化する」と私は考えています。ちょっと恥ずかしい感じですが、このくらいの気持ちは必要かなと思っています。

 

看護を一緒にするパートナー

 

最近になって看護補助者の活用を推進する動きがありますが、こちらにもいらっしゃいますか?

 

青柳部長:看護補助者は、47名位いらっしゃいます。

 

その方々はどのようなお仕事をされていらっしゃいますか。

 

青柳部長:北里大学病院は、昭和46年代から看護補助者や病棟クラークを配置してきましたので、一緒にお仕事をするのが当たり前になっています。当然、当メディカルセンターでも、看護補助者や病棟クラークに支えられながら仕事をしています。

彼女らには看護師の仕事の中で、資格がなくてもできるものを看護補助者とクラークにお願いしています。

 

40年以上前から看護補助者がいる病院は珍しいと思います。

何か理由があったのでしょうか。

 

青柳部長:北里大学病院では、看護師が直接的なケアをする時間を確保することが、患者中心の医療・看護の実現になると考え病院を作ってきています。

看護補助者と一緒に看護ケアを提供してきたという思いです。看護補助者は、看護師が忙しい時に手伝ってくれたり、ケアを引き継いでもらったりしてきました。

本当に色々な場面で連携しながら働いて来ましたから、やはり大事な仲間です。

 

看護補助者は、患者にとってより身近な意存在です。ですから、看護師に言えないようなことでも意外とポロっと言えたりもするんです。

そして、看護補助者が患者さんの話を聞き役となりながら、患者を支えてくれています。

これも重要な看護と思います。

看護補助者は、大事な看護を一緒に提供するパートナーですね。

 

看護部長からのメッセージ

 

青柳部長:北里大学メディカルセンターは、温かくって、明るくって、本当に優しい人たちが集まっている病院です。

この地域には高齢の方々もたくさんいらっしゃいます。

看護職員は、その方々にこの地域に根ざした温かい看護を提供できるようみんなで頑張っています。

一緒に北里大学メディカルセンターでお仕事しませんか?

 

シンカナース編集長インタビュー後記

インタビュー後も病院内に飾られている沢山の絵画を含め、案内してくださった青柳部長。

「看護は私で進化する」

シンカナース開始以来、これほど衝撃的な言葉をいただいたのは初めて!でたいへん驚きました。

しかも、部長は何年も前から、この言葉を思いつき、使われていらっしゃったとのことで、まさにシンカナースが出会うべくして出会わせていただいた部長でした。

また、部長のお話の中で「辛い時だからこそ何か1歩でも2歩でも前に進めるように行動を起こす」という内容がありました。

インタビューの日、小林麻央さんが亡くなられ、ご主人の海老蔵さんのインタビューが病院のテレビに映し出されていたということもあり「家族の死」という、この上ない辛い体験をされている中でも行動しなければならないのか?

という思いがあった私の迷いが、青柳部長のお言葉によって払拭されました。

生きているものの使命、前進する大切さ、自分の職業に対する誇り、自ら進化し自分の仕事を牽引するという意気込み。

どれも看護師として、人として重要なお言葉ばかりで、インタビュー中に涙をこらえておりました。

青柳部長、シンカナースを運営する中でお会いできたこと、心より感謝いたします。

 

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施設概要

学校法人北里研究所 北里大学メディカルセンター

中 友美
A-LINE株式会社 代表取締役社長 シンカナース編集長
北区医師会看護高等専修学校 東京都立公衆衛生看護専門学校 東洋大学文学部国文学科 明治大学大学院グローバルビジネス研究科 経営管理修士(MBA) 日本大学大学院総合社会情報研究科 博士後期課程在学中 ニュージーランド留学 A-LINE株式会社/代表取締役社長 東京医科歯科大学非常勤講師 著書『わたしの仕事シリーズ2 看護師』新水社