介護職員初任者研修 

コラム

介護初任者研修の様子

ゴールデンウイーク最終日の5月7日に、今年度3回目の介護初任者研修を行いました。

今回も、盛りだくさんの内容でした。将来、介護の現場でお仕事を考えている皆さんに、”介護保険制度”、”高齢者と健康”、”快適な居住環境の整備と介護”、”入浴と自立に向けた介護”の座学、と”洗髪”の実技を行いました。

介護保険制度・・・?難しそう・・・?

介護保険制度は、日本の法律にも触れるので、難しそうな感じがしますが、日本で、介護が必要になった方が、どのような手続きを取ると介護保険が適応されるか、申請から認定まで、その後、実際にどのような流れで介護保険制度を受けられるようになるのかを講習しました。

グループワーク

上記を説明した後、グループワークに移り、各グループにロールプレイの発表をして頂きました。短時間ではありましたが、被保険者の方を “どのような状態の方(介護度)” に設定するか、医師や自治体の職員がどのように関わるかを決め、認定するに当たり、その方が要介護(2段階)・要介護(5段階)のどの区分に当てはまるかまで、検討していただきました。

各グループが、細かい部分まで設定を考え、どのような理由からその方をどの区分にするか、盛んに話し合いができててました。

「大切なものを失うこと」とは

次のセッションは、老化による様々な変化と影響に関して考えました。今まで『出来ていたこと』が『できなくなる』ことがどういうことなのか、感じて頂くためのワークを入れてみました。

20個のリスト

まずは、自分の「好きなこと・もの」、「大切なこと・もの」などを20個のリストにします。その20個のリストに「最も大切なもの」、「あまり大切ではないもの」の上位と下位3つずつに番号を打って、順位を付けます。

その中から、まず5つ、続いて6つ、線を引いてリストから削除していただきます。殆どの方が一番大事なものを消さない状態で、残り9つ。この時点で「1番大切なもの」を消して下さいとお願いしました。そうしたら、「え~~~!」、「嫌です。」、「できない」などの反応がありました。

これが老いの過程のひとつであることを説明し、脳梗塞などで突然、容赦なく自分の自由を奪われたり、認知症によって、大切な思い出を思い出せなくなったり、介護を必要とされている方が、どんな気持ちでいらっしゃるかを想像して感じて頂きました。

実技、洗髪を体験!

最期の時間は洗髪の実技を行いました。必ず全員が、「施行者」と「(介護)利用者」の両方の立場を経験できるように、グループで取り組みました。

タオルの位置、自分の立ち位置、頭の角度など、皆さんそれぞれに考えながら、お互いにフィードバックし、より良い方法を編み出すため、試行錯誤されてました。

利用者側では、ベッドに臥床し、顔にタオルをかけられ、ちょっと不安そうな方もいらっしゃいましたが、利用者側の気持ちを知ることも介護を提供する側としてとても大切なことなので、良い経験となったことを願っています。

座学と実技の講習の中、自分の経験を他の受講者さん達とシェアすることで、いろいろな発見や学びがあったかと思います。将来、介護の場で活用していただけると幸いです。