インタビュー#16 ベトナム University Medical Center HCMC 2/3

インタビュー#16 ベトナム University Medical Center HCMC 2/3

  • 2017年4月26日
  • インタビュー 海外看護
インタビュー#16 ベトナム University Medical Center HCMC 2/3
インタビュー#16 ベトナム University Medical Center HCMC 2/3

ベトナムホーチミン市にあるUniversity Medical Center HCMC(ホーチミン大学メディカルセンター)の看護部長ミンさん、教育担当のロンさん、新人看護師のチョウさんよりお話をお伺いしました。

看護師と看護補助者の教育課程

看護師の教育課程について教えて下さい。

ミンさん:

教育期間は、短大(3年:専門士)、大学(4年:学士)、修士課程(2年:修士)の教育課程があります。

看護の教育課程は15年ほど前より発展してきました。

1995年より修士課程が始まりました。

この修士課程については、オーストラリア、アメリカ、カナダの支援で修士課程ができました。

1995年以前では、看護師は医師の手伝いとされていました。

修士課程ができてから、看護師の役割が高くなりました。

 

1)看護師の分野に関しては、独立した仕事ができる

2)医師の指示を受けて行う

3)医師と一緒に協力して行う

 

1995年に様々な変化があったようですが何かきっかけのようなものがあったのですか。

ミンさん:

患者のニーズが上がってきました。

また、世界と同じく看護の役割を高めたいと各大学が政府へ要請してきました。

政府への要請は、外国の医学系大学を卒業した大学病院の看護部長が学長へ要請し学長がそれを認めて更に政府へ要請して実現しました。

 

日本には看護協会をはじめ専門の職能団体がありますがベトナムは、どのような状況でしょうか。

ミンさん:

ベトナムにも看護協会があります。

しかし、役割は弱いです。

看護師に知識を与える役割を持つという程度です。

政治的な意見をする立場にはまだなることは出来ていません。

 

看護補助者の業務範囲について教えて下さい。

ミンさん:

患者の移送や物品の搬送、掃除、シーツ交換、書類の整理などです。

 

看護補助者は、特別な教育をされるのでしょうか。

ミンさん:

看護補助者については、1年間の教育課程があります。認定を受けた方が看護補助者として働くことができます。

 

日本では、看護師の国家試験がありますが、ベトナムでのライセンス管理はどのようになっているのでしょうか。

ミンさん:

ベトナムでは、日本のように国家試験はありません。

9ヶ月間の実習を行い、その中で学生を評価して一定の水準に達しているものを看護師として認定します。

この認定基準をJICAの協力で現在、作成しています。

また、現在、博士課程がありませんが、おそらく以来年より博士養成プログラムを作っていきます。

看護師の離職と離職防止対策

日本の看護師の仕事は、「キツイ」、「汚い」、「危険」というイメージが強く離職率が高い状況ですがベトナムの看護師における離職率は、いかがでしょうか。

ミンさん:

看護師の仕事は、ベトナムでもとても大変です。

体力もとても使います。

看護師不足の状況は日本と同じです。

ですから、就職はしやすいです。看護師の収入は少なくありません。

看護師はこの仕事が好きです。

辞める人は、少ないです。

もし、仕事が好きではない人がいたら、実習中に看護師になることを諦めてしまいます。

1年間に1500名の看護師中、20名が退職しました。

そのうち15名は、家族の理由で退職しました。

残りの5名は、仕事のプレッシャーにより退職となっています。

 

1)就職しやすい

2)収入が高い

3)看護の仕事が好き

 

ベトナムの看護師は、拘束時間が長いです。

7:00〜16:30ですが、仕事をする準備がありますので6:30には出勤しています。

また、ベトナムでは、自分の仕事が終わるまでが仕事です。

毎日1〜2時間の残業が必要です。6:30〜18:30頃まで仕事をしています。

残業分については、残業代は出ません。

勤務交代は、救急室、回復室については、3交代(8時間交代)です。

病棟は2交代になっています。

 

日勤)7:00(6:30)〜16:30(18:30)

勤務交代)病棟:2交代

救急室、回復室:3交代(8時間交代)

 

看護師を辞めさせない作戦などがありましたら、教えて下さい。

ミンさん:

方針がはっきりしています。看護師のためにできることをしています。

余暇の時間を充実させるために様々なクラブ活動を用意しています。卓球、ヨガ、ボランティア活動などがあります。

このほかに看護師自身が発展できる要件を作っています。

研修プログラムや留学できる制度もあります。院長は、うちの病院が一番いいと言っています。

一度退職した看護師がまた戻って来ることもあります。

 

民間病院へ看護師が移ってしまうことはありますか

ミンさん:

給料の高い民間病院に看護師を取られることがあります。

新しい取り組みをする必要があります。

結局、お金です。

能力給(ボーナス)を与える仕組みです。

診療科で収支を管理していますので、診療科によって分配方法が変わります。

節約したり良いサービスをしたりして多くの患者が来れば、その分、能力給として与えることができます。

管理職のボーナスは、一般職の4倍位あります。

 

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佐藤 祐司
医療法人社団 健仁会 船橋北病院 看護師長
江戸川看護高等専修学校  千葉看護専門学校  健仁会 船橋北病院 看護師長  医療安全管理室 医療安全管理者  CVPPP(包括的暴力防止プログラム)トレーナー  日本救急医学会ICLS認定インストラクター  日本神経救急学会・日本救急医学会・日本臨床救急学会(監修)ISLS認定ファシリテーター  NPO法人医療危機管理支援機構INARSコース認定インストラクター  大阪ライフサポート協会PUSH認定インストラクター  幸手看護専門学校非常勤講師  船橋北病院 看護師長