「看護師」という”イメージ”と”現実”との狭間で

「看護師」という”イメージ”と”現実”との狭間で

  • 2017年3月18日
  • コラム
「看護師」という”イメージ”と”現実”との狭間で
「看護師」という”イメージ”と”現実”との狭間で

看護師は人気職業・・・でも

 

「看護師さんなの、偉いわね」 

「看護師の仕事って大変でしょ」 

 

看護師として働いていると1度は言われた経験があるのではないでしょうか?

 

女子小学生の「なりたい職業ランキング」で常に上位に位置づけている看護師。

また、3月14日に発表された「子どもに就いてほしい職業ランキング」でも看護師は3位にランキングしました。

その理由としては「手に職をつけてほしいから」というものが挙げられるようです。

 

一方で、看護師になったものの、離職する看護師も多くいるのも事実です。

「こんなに大変だなんて」「疲れた・・・」

なりたくてなった

就いてほしい職についた

でも辞めていく・・・。

「なりたい」「就かせたい」と考える彼らの中にはいったいどのような看護師像が浮かんでいるのでしょうか。

 

看護師のイメージは誰が作る?

 

世の中は卒業式シーズン真っ只中。

SNSや新聞からは看護学校や看護大学の卒業式の様子をうかがい知ることができます。

そこでの看護学生の描かれ方は「寄り添う」「優しい心」といった”優しさ全面押し”な表現です。

もちろん優しさも寄り添いも看護師に必要な要素であることは確かです。

しかしそこに看護師が持つ科学的な視点や鋭い観察眼が描かれることはまれです。

医療者ではない記者によって描かれる場合、彼らの中にある看護師像・医療者像が影響する可能性を考慮する必要があるでしょう。

そして毎年「看護師の卵たちが巣立つ春」といったマスメディアが生み出したお決まりの看護師像・看護学生像が描かれ続けるのです。

働くほどに現実を理解した看護師、一方でイメージを維持し続ける市民。

両者のギャップは深まるばかりです。

優しいけど患者さんの心身の変化に気づかない看護師

厳しいけど常に患者さんを観察して心身の変化の予兆に気づく看護師

「どっちの看護師に看護されたいですか?」

こんなことを聞かれることもあります。

 

看護師にできること

社会から求められるイメージに近づいていくのではなく、社会から求められる役割に向かって進んでいける、それがわれわれ看護師に必要なこと ではないでしょうか。

固定化された社会からのイメージをいい意味で壊していくのは、マスメディアではなく、私たち1人1人の日々の看護実践の積み重ねに他ありません。

患者さんに安全・安心を提供し、明るい看護界を作っていくのは私たちなのですから。

 

高山 真由子
シンカナース副編集長
慶應義塾看護短期大学  東海大学健康科学部看護学科 看護学士  早稲田大学大学院政治学研究科 ジャーナリズム修士  ニューヨーク留学  慶應義塾大学看護医療学部 慢性看護学実習指導  東海大学健康科学部看護学科 在宅看護学実習指導  東京都御蔵島村 保健師  シンカナース副編集長