看護師✕子育て 〜 認可保育園申込は静かなる闘い

コラム

受験シーズンスタート!

今日から始まる大学入試センター試験。これを皮切りに日本は本格的な受験シーズンに突入するといっても過言ではないでしょう。大学はもちろん、中学・高校・専門学校・短大とあらゆる学校の入試が1〜3月にかけて行われます。テレビでも受験生に密着した特集が組まれるほど、日本ではおなじみの光景となりました。一方でセンター試験より少し前にすでに終わった「入試」があります。小学校のお受験?いいえ、それは認可保育園の4月入園申し込みです(自治体による差はあり)。人生で最も早くにやってくる「入試」と言えるのではないでしょうか。

看護師も抱える保育園問題

昨年「保育園落ちた 日本死ね」という投稿記事が大きな反響を呼びました。働きたいのに預けられなくて働けない。夫婦どちらもフルタイム勤務なのに認可保育園に落ちて片道1時間かけて認可外保育園に送り迎えしている。悲しいかなそんなことがもはや「当たり前」となっている異常な世の中。乳幼児健診の問診の場でも「保育園入れなくて・・・」という親御さんをよく目にします。保育園が足りない、保育士の待遇改善を、と様々な声が上がっていますが、今日明日で改善されるものではありません。子供の成長は日々進み、仕事復帰の日は刻々と近づいてきます。

今ご自身もしくはご家族が育休中の方、妊娠中の方、保育園に入れず復帰できずにいる方も多いことでしょう。保育園入園については看護師も例外ではありません。院内保育所を病院の強みとして、子育て中の看護師の復職を促す取り組みも行われています。しかし、大学病院等規模が大きくなると院内保育所がないことの方が多いのではないでしょうか。また、院内保育所があっても、自宅から職場まで距離があれば乳幼児を連れての通勤はあまり現実的ではないことも考えられます。

「保活は妊娠中から」は本当だった!

筆者も昨年9月に出産し現在4ヶ月の子供がおり、年始に認可保育園の申し込みをしたところです。妊娠中は「4月入園だから2月ごろ動けばいいだろう」と考えていました。しかし出産後は子連れで動きにくくなるから身軽に動ける今のうちに情報収集だけでもしておこうと、ウォーキング兼ねて市役所に行き資料をもらったらビックリ!12月〜1月の1ヶ月間が入園申込期間だというではありませんか。筆者の場合は生後3ヶ月で申込みが始まることになり、それまでに準備をしようと思うと、出産前にある程度の復職の調整を終えておく必要があることがわかりました。この時市役所に行っていなかったら申込しそこねるところでした。

「0歳児なら選ばなければ入れる」という噂は耳にしていますが、あくまでも噂であって実際のところどうなるかは蓋を開けてみなければわかりません。夫婦共にフルタイムにもかかわらず保育園に落ちた友人もおり「フルタイムだから入れるだろう」という安心感はまったくありません。人事を尽くして天命を待つ、まさにこの心境です。

保育園に入れなかったらどうするか、そんなことが1日に何度も頭をよぎります。現実問題として落ちたらどうするか、具体的に考える必要性も出てきました。

保育園入園の審査は、試験も面接もなく提出した書類で決まります。塾に通うでもなく受験料がかかるわけでもありません。静かに、でも確実に闘いが繰り広げられているのです。

「合格通知」は2月下旬までには郵送されるとのこと。結果次第によっては仕事復帰が叶わず「主婦」にならざるを得ない可能性もあり、保育園入園の可否が一家の今後を決めるという家庭もあるでしょう。結果がわかるまでなんとも落ち着かない日々が続きそうです。